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妊活中の食事、睡眠、冷え…なにが本当?妊活の正しい知識を身につけよう

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妊活は、排卵日だけにセックスをするものではありません。排卵日に限らず夫婦生活を楽しむことや、健やかな身体と心に整える、という意味では生活そのものが妊活になるといえます。
なかなか結果が出ないと「アレがだめだったんだ!」「これをすると妊娠するかも……」と思いがちですが、ひとつの行動が妊娠に直結することは、残念ながらありません。妊活中の生活における「よくある質問」をまとめました。

妊娠しやすくなる食品がある?

答えは「No」です

ネットなどでは、これを食べると妊娠する確率が上がる!といった記事をよく見かけますが、何かを食べると妊娠しやすくなるのは、まるで魔法。現実には起こり得ません。それは、サプリにもいえることです。

裏を返せば「これを食べると妊娠しにくくなる」ということになりますが、それも事実とは違うことを覚えておきましょう。ただ、食生活を見直すこと自体は◎です。いろんな食材をバランスよく摂るよう心がけてください。

妊娠を意識したサプリ、ということであれば「葉酸」を摂りましょう。命が宿ったばかりの赤ちゃんが、いろんな器官を形成する時に必要な栄養素です。妊娠に気づくのは早い人で、妊娠3、4週頃ですが、そこから飲み始めるのでは遅いくらいで、妊娠の2カ月前から摂っておくことをおすすめします。

妊活中はよく寝たほうがよい?

答えは「YES」です

よく寝るだけで、妊娠するという保証にはなりませんが、睡眠時間が短く、しかも、不規則な生活が妊娠につながりにくいことは確かです。ただ長く寝るだけでなく、質のよい眠りであることが大切です。
睡眠だけでなく、自律神経が乱れるような生活習慣はなるべく改めましょう。
例えば、不規則な生活、慢性的な寝不足、バランスが取れておらず不規則な食生活、仕事や人間関係のストレス……。仕事を持ち、現代を生きる女性たちは、これらの習慣と全く無縁でいることは、難しいかもしれません。
しかし、こうした生活を続けながら妊娠生活、そして、その後の育児生活を送るとなると、大変な苦労が伴います。「赤ちゃんが欲しい」と意識したということは、これまでの生活、仕事の仕方を改めるチャンスだと思ってください。

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冷えは大敵!夏でも冷えを予防すべき?

答えは「NO」です

いつの頃からか、身体の不調をすべて「冷え」と結びつける言説が、出回るようになりました。確かに手脚などの末端が冷えるのは、快適な状態ではありませんし、なんとなく体調も悪くなります。寒い時期には、寝つけなくて悩んでいる人もいるでしょう。
男性よりも筋肉量の少ない女性が、冷えを感じやすいのは、事実です。しかし、それで「子宮が冷える」「だから妊娠しにくくなる」ということはありません。
子宮は身体の中心部にあり、周囲を大きな血管が何本も通っています。つまり、最も冷えにくい場所なのです。子宮に限らず、臓器はそう簡単には冷えません。冷えるとしたら重大な病気によるもので、「妊娠しにくい」どころの話ではないのです。
末端の冷えを解消するためには、シャワーで済まさず入浴をしたり、かわいい腹巻きを身につけたりするのは、全く構いませんが、冷え対策と妊娠を過剰に結びつけるのは、ナンセンスです。

赤ちゃんを希望の性別に産み分けられる?

答えは「NO」です

産み分けについては、古くから様々な都市伝説があります。「排卵日の2日前に性交渉をすると女の子で、当日であれば男の子」「女性がオーガズムに達すると、男の子ができる」……などなど。
すべて何の根拠もありません。赤ちゃんの性別は、受精した瞬間に決まります。卵子と精子、それぞれの染色体によるもので、それは、いつ性交渉をするか、どんな性交渉をするかによって、左右されるものではありません。

また、近年は産み分けを目的とした、潤滑ゼリーを見かけることもあります。これによって、女性の膣内を酸性にすれば男の子、アルカリ性にすれば女の子……と、まことしやかにいわれていますが、これも信じるに足る根拠がありません。
産み分けを希望している方なら、精液を採取して遠心分離器にかけることで、男の子になる精子、女の子になる精液を選びとるという“パーコール法”を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、これまたその効果が実証されているものではありません。
厳密にいうと、男女を産み分けする方法は存在します。それは、体外受精をして受精卵の染色体を調べ、希望する性別の染色体をもった受精卵を、女性の胎内に入れて妊娠する、というものです。しかし、これは日本では認められていない方法です。倫理的な側面からも考えられなければいけないので、当面は国内での実現も見込めません。

妊活には“近道”も“魔法のメソッド”もないのです。手っ取り早く見える方法ほど注意が必要です。健康的な生活をしっかり着実に営んでいきましょう。

この記事の監修

宋 美玄 (ソン ミヒョン)
丸の内の森レディースクリニック 院長 医学博士
日本周産期・新生児学会会員
日本性科学会員
2児の母であり子育てと産婦人科医を両立。テレビ・ラジオ・雑誌連載などメディアへの積極的露出で“カリスマ産婦人科医”として様々な女性の悩み、女性の性、妊娠などについて女性の立場からの積極的な啓発活動を行っている。

丸の内の森レディースクリニック
https://www.moricli.jp

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