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基礎体温
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基礎体温は、何のために測る?

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「自分の生理は普通」と、多くの女性はそう思っています。”普通”の生理があるから、自分の身体は健康体だ、望んだときには妊娠できるはずだ、と。正常な生理とはどういう状態なのか、それを知る方法はあるのでしょうか?

正常な生理とは?

自分の生理を他の人と比べるのはなかなか難しく、多くの女性が「生理はこんなものだ」と思っているのではないでしょうか。しかし実際には生理痛が強くて鎮痛剤を手放せなかったり、生理前に気分が沈んで何もできなかったり、2カ月に一度の周期だったり……決して正常とはいえない状態でも普通と思い込んでいる女性が、とても多いのです。生理に異常や困難がある場合はすみやかに病院で相談すべきですが、そもそも正常な生理とは自分で判断できるものではありません。

正常な生理は、「排卵がある」ことが前提です。排卵がおこると、子宮では着床のための内膜が少しずつ厚くなり、受精卵を受け止めるためのベッドを作りだします。妊娠が成立しないとそのベッドが不要になるのではがれ落ちて、血液とともに体外に排出されるのが「生理」です。

生理があっても排卵していない!?

排卵があるかないかは、自分自身でもわかりません。「無排卵月経」といって、排卵がなくても生理は起きますから、「私は排卵している」と思い込んでいる女性はとても多いのです。排卵が起きていない=「ホルモンがうまく分泌されていない、バランスが崩れている」ことなので、生理不順や、妊娠したいときにできないといった事態につながります。早めに病院で相談したほうがいいでしょう。

排卵を確認する方法は基礎体温

先ほど「排卵しているかしていないかは、自覚できない」と書きましたが、それを知る方法があります。「基礎体温」をつけることです。

基礎体温では、体温の上昇下降を見ることで排卵されているか否かがわかります。それと同時に、いつ生理がはじまるかも予測できます。

一般には、妊娠を望んでいる人が排卵日を知るためにつけるもの、というイメージがありますが、そうでなくても自身の身体のサイクルを把握しておくメリットはあります。

「生理の時期を予測できる」と、旅行などの予定を立てやすくなります。また、心身の調子がアップ・ダウンする時期もわかりますので、調子の悪いときや生理中の仕事はもちろん、遊びの予定を詰め込まずにゆったり過ごす、などといったふうに自分への負担を減らせます。

基礎体温は、どうやって測る?


「基礎体温は、起きてすぐに測る」ことは、ご存知の方も多いでしょう。基礎体温は上昇、下降するといってもその幅は0.3~0.5℃ほどなので、通常の体温計ではなく、専用の婦人用体温計を使います。目が覚めてすぐにできるだけ身体を動かさないようにして婦人用体温計を手にとり、舌の下側に挿し込んで検温します。検温終了の合図が出るまで、じっとしていましょう。

この検温方法自体にハードルの高さを感じる人も、きっといるでしょう。

「めんどくさい」
「寝坊した日はそれどころじゃない」
「起きる時間がまちまちだから、測れない」
「二度寝したらどうすればいいの……?」

そんなにストイックに考える必要はありません。毎日決まった時間に起床し、検温するのが理想ではありますが、たまに測り忘れるくらいは気にしないことです。寝坊してしまったら、その時間に測れば大丈夫です。

基礎体温グラフをつけよう

検温した結果はグラフにしておくと後々役立ちますが、遠目に見て「高温期」「低温期」が分かれているかどうかが判別できればいいので、そこまで厳密でなくても構いません。仕事などで決まった時間に起きる習慣がない人でも、付ける意味は十分にありますし、2、3日サボったのが罪悪感となって検温をやめてしまうのは、たいへんもったいないことです。

ただし、「できるだけ身体を動かさない」ということだけは注意してください。動けば動くほど体温が上昇するので、正確に検温できなくなります。婦人体温計はベッドサイドなど、手をちょっと伸ばせば届くところに置いておきましょう。また、二度寝したいときはまず検温してからにしてください。

結果はその都度、グラフに記録します。最近では婦人体温計とスマホを連携して簡単にグラフ化できるアプリなどもありますので、活用するといいでしょう。少なくとも3カ月は継続すると、おおよその「自分の傾向」がわかります。

低温期と高温期がきれいに分かれていて排卵がありそうならば、それでOK。もしそうでなくて病院に相談することになったら、それまで付けていた基礎体温グラフは医師にとって重要な資料となり、診察がスムーズに進みます。

関連記事:
基礎体温の正しい測り方、グラフの見方・妊娠しやすい時期について

この記事の監修

宋 美玄 (ソン ミヒョン)
丸の内の森レディースクリニック 院長 医学博士
日本周産期・新生児学会会員
日本性科学会員
2児の母であり子育てと産婦人科医を両立。テレビ・ラジオ・雑誌連載などメディアへの積極的露出で“カリスマ産婦人科医”として様々な女性の悩み、女性の性、妊娠などについて女性の立場からの積極的な啓発活動を行っている。

丸の内の森レディースクリニック
https://www.moricli.jp

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