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【医師が教える】ストレスで眠れない…不眠症から解放される3つの解消法

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Close-up of alarm clock on night table

疲れが溜まっているのにもかかわらず、眠れない状況が続いてしまう原因のひとつ、ストレス。こちらではストレスからくる不眠症の解消法をご紹介します。ストレス自体が解消できなくても、寝る前の過ごし方を変えればぐっと寝つきはよくなりますよ。

ストレスがもたらす睡眠障害とは?

Work issues: woman overloaded with stuff at work

日中仕事や人間関係などでストレスを溜めすぎると、夜中の睡眠に影響が出ます。一度眠りに入ってもすぐ目が覚めてしまい、それを一晩で何度もくり返す「中途覚醒」という症状が出てぐっすり眠れなくなるのです。さらに「眠れない」という症状自体が新たなストレスとなり、悪循環に陥ることも。
中途覚醒をくり返して眠れないことがよく続くと、昼間眠気に襲われたり、集中力が落ちて仕事に影響することもあります。

原因であるストレスを取り除けば「よく眠れるようになる」とわかってはいても、そう簡単にはいきませんよね。簡単に解決しないから「ストレス」なのだから…。それよりも寝る前の過ごし方をちょっとだけ工夫して、体が自然に眠くなるように導きましょう。

人間の体温は眠りにつくときに約1度急激に下がる、という現象をご存知でしょうか。これを逆手に取ると、体温が急激に1度下がるような環境を寝る前につくればスムーズに入眠できることになりますよね。
この現象を利用した、寝つきをよくするコツをご紹介します。

就寝1時間前の入浴で寝つきがよくなる

Cape Town, South Africa

お風呂に入る時間帯をちょっと工夫してみましょう。寝る時間の1時間前がおすすめです。湯船につかって温まることでいったん体の温度を上げてから、お風呂上りの体温が下がるタイミングで布団に入ります。そうすると、睡眠前の体温が急激に下がる状態をつくりだすことができます。

もともと人の体には、体温が急激に上がると、体から熱を放熱させて体温を下げる機能があります。しかしストレスによって血流が悪くなっているとうまく体温が下がらず、そのため寝つきが悪くなってしまうのです。

湯船につかることは一時的に体温を上げることの他に、体を温めることで血流をよくする効果があるので、ストレスによる睡眠障害を原因から改善することが期待できるのです。
また、時間をかけてゆったり入ることによって心身共にリラックスすることも、体のコンディションをより眠りやすい方向に導きます。

湯船の温度は38~40度程度のぬるめがおすすめです。できれば10分以上時間をかけてつかり、体の芯まで温まりましょう。リラックスできる音楽をかけたり、好きな香りのバスソルトを試したりなど、バスタイムをゆったり楽しむことがコツです。

寝る前が重要!「ストレッチ」

Caucasian women to stretch on the bed

寝る前の入浴と共におすすめなのが、ストレッチです。軽い運動によって体を温めると、その後自然に体温が下がっていくことにより入眠しやすくなります。また、適度に体を疲れさせて眠りやすくする効果も期待できますね。お風呂から上がって布団に入ったら、簡単にできるストレッチをしてみましょう。

ストレッチの中でも寝つきに効果的なのは、手足の先のストレッチです。
方法はとても簡単。まず両手のひらをグーに握って5秒数えます。そして次にパーに開いて5秒数える、これをくり返します。足先も、指をしっかり反らして5秒、足裏側に丸めて5秒をくり返します。足指の運動は急にするとつりやすいので、最初はゆっくり行ってください。足指を動かすのが難しい場合は、足首をぐるぐる回してもOKです。

手足の先を動かして体の末端への血流を増やすことで、体から熱を逃がして体の深部の体温を下げ、眠りを誘う効果が期待できます。放熱によって布団の中も温まるので眠気を誘い、一石二鳥ですね。手袋と靴下をつけて寝ても同様の効果が得られます。

意外と重要!寝る前に自分の時間をつくる

Young woman sitting drinking tea on sofa in living room, elevated view

毎日仕事が忙しくて、家に帰ってからも家事や明日の準備で寝るまでバタバタ、立ち止まる暇もない!という人も多いと思います。そこをあえてちょっとだけ、ノンカフェインのお茶でもいれてゆっくり味わう時間をつくってみませんか?TVは消して、スマホやパソコンも見ないこと。そして最近自分にあったできごとを振り返ってみましょう。

ストレス性の睡眠障害は、緊張感からくるものとも言えます。「何が心配なのか」「どうすればその心配がなくなるのか」など、その緊張感が何からきているのかを見つめ直す時間をつくることで、緊張を改善する対策を立てられるかもしれません。

ただしストレスの原因そのものと向き合うことは、ときには入眠前の神経を高ぶらせてしまい、かえって眠れなくなる危険性もあり。いくら考えても堂々巡りになりそうなときはスッパリ切り上げ、お気に入りの音楽を聴くなどして気持ちを切り替えましょう。不眠解消にはリラックスが最優先なので、あまり考えすぎないこと。「時間が解決してくれるかもしれないからしばらく放っておこう」など、おおらかに構えられるといいですね。

ストレスと睡眠は密接に関係しているので、日中外で頑張っている人ほどストレスが溜まりやすく、眠れなくなりがちですよね。こちらでは忙しいあなたでもすぐ実践できるよう、特別な準備不要かつ効果的な不眠解消法をご提案しました。あなたにとって効果的な対策が見つかり、眠れない夜が改善されますように。
 

ムーヴバンド3

 

この記事の監修

遠藤 拓郎
東京慈恵会医科大学卒業 医学博士
睡眠学会認定医師
日本精神神経学会 精神科専門医
女子栄養大学客員教授
慶應義塾大学医学部 睡眠医学研究寄附講座 特任教授
スリープクリニック調布、銀座、青山、札幌を開院し、現在はそれらを統合して東京睡眠医学センター長。祖父の代から三代で、九十年以上睡眠研究を続ける睡眠医療の専門家。
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