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【医師・管理栄養士監修】体調不良のときの食事~胃にやさしくて栄養がある食べ物と簡単レシピ~

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体調が悪いときこそ食事に気を付けましょう。食欲がないときは食べないという選択肢ももちろんOKですが、
体調不良に効く食べ物
体力の回復を早めてくれる食材
もありますので、食べ物や飲み物から、必要な栄養素を体に取り込んで早く治しましょう。

症状別 体調不良時に必要な食べ物

体調が悪いときは、何が原因で体調が悪いのかによって食べるべきものが変わってきます。
栄養はしっかり摂ってほしいところですが、ただやみくもに食べれば悪影響を及ぼすことも。
何をいつ、補給したら良いのか解説していきます。

風邪

woman taking her own temperature

風邪のときは、

①ひき始め(熱は出ていないが鼻づまりやのどの痛みがある)
②発熱時
③回復時
の3パターンで摂りたいものが変わってきます。

①ひき始め
風邪のひき始めは免疫力が低下しているとき。免疫力をアップし、回復に向かうよう栄養補給することが大切です。特に強化したい栄養素は、
ビタミンA
ビタミンC
亜鉛
です。

ひき始め画像

薬を飲む前に、まずは食べ物で栄養を強化していくことが風邪をひきにくい体作りに必要です。

《ビタミンA》
ビタミンAには粘膜を丈夫にする働きがあり、口、鼻、のど、肺、胃や腸の健康維持に効果的です。
ビタミンAが不足していると、風邪をひきやすい以外にも口内炎ができやすい、歯茎が腫れるなど、粘膜が弱まって起こることがあります。
このような症状があるときは、ビタミンA不足で免疫力が低下しているのかもしれません。

これを多く含む食材としては、
レバー

うなぎ
鶏ハツ
チーズ
サーモン
などです。

レバー

また、体内でビタミンAに変換されるβカロテンは、

かぼちゃ
人参
しそ
モロヘイヤ
パセリ
ほうれん草
春菊
大根の葉
などに多く含まれます。

人参

《ビタミンC》
風邪をよくひく人は血中のビタミンC濃度が低いこと、
また風邪をひいたときには低かった体内のビタミンC濃度が、回復するにつれて徐々に高くなるということがわかっています。

ビタミンCは、白血球の働きを強化し、体内に侵入した病原菌を攻撃します。
さらにビタミンC自らも病原菌を攻撃して免疫力を高めます。
また、ビタミンCはタンパク質とコラーゲンを生成し、細胞を強くすることで、風邪などのウイルスを体内に侵入させにくくすることができます。

ビタミンCは、
パプリカ
芽キャベツ
ピーマン
ゆず
パセリ
ゴーヤ
明太子
いちご

キウイ
モロヘイヤ
などに多く含まれています。

芽キャベツいちご

《亜鉛》
亜鉛には細胞分裂や新陳代謝を促す働きがあり、適量を摂取すれば免疫細胞が活性化して免疫力を高める効果が期待できます。

亜鉛は、
牛肉
牡蠣

レバー

ココア
ごま
などに多く含まれます。

牛肉

②発熱時
発熱

体は、食べ物を消化して栄養分を吸収するのに多くのエネルギーを使います。
しかし、発熱時は特に、その原因菌と戦うためにエネルギーを使いたいのです。

ここで、消化に時間のかかる食べ物が入ってくると、体は消化のためにエネルギーを使わざるを得なくなります。
そのため、風邪をひいて食欲がないときに、無理して食べるのはよくありません。

そういったときにとった方がいいものは、白湯と塩(ミネラルが豊富な天然の海塩)です。

水とミネラル

水分の不足は脱水を招きます。
体の毒素を出すためにも、熱があるときは特にこまめな水分補給が必須です。
また、汗などで体のミネラルが失われてしまうので、塩の補給も大切です。
しかし、精製塩ではミネラルがナトリウムしか摂れないのであまりよくありません。
海塩で、ナトリウム以外のミネラル(マグネシウム、カルシウム、カリウムなど)が豊富に入っているものを選ぶようにしましょう。

白湯と塩だけを摂っていると、そのうち食欲が出てきます。

糖質は、代謝されるためにビタミンが使われてしまうので摂る必要はありません。
ですから、スポーツドリンクを飲む必要はないでしょう。
飲む場合は薄めて、海塩をひとつまみプラスして飲みましょう。

食欲が出てきたら、まずは大根湯がおすすめです。

大根湯

大根おろしに白湯としょうゆを少しかけて1杯飲みましょう。
これは発熱時、せきがひどいとき、のどの炎症、胃痛などにも効果があります。
のどの炎症には大根湯のほか、れんこん、生姜もおすすめです。

③回復時
熱が下がって食事が摂れるようになってきたら、消化に良いものを食べるようにします。
消化に良いタンパク質・ビタミン・ミネラルを補給します。

タンパク質は、

豆腐
納豆
鶏胸肉
など低脂質のものがおすすめです。

タンパク質食品

また、これらのようなタンパク質を多く含む食品には、代謝に大きく影響するビタミンB群が多く含まれています。
「ビタミン=野菜」だけではなく、ビタミンを摂るためにタンパク質食品を摂ることも大切です。

野菜からは何のビタミンが摂れるかというと、
βカロテン
ビタミンC
葉酸等
が期待できるでしょう。

野菜スープ

ただ、食物繊維が多い野菜は、消化に時間がかかるため、
火を通すこと(スープにするなど)を必ずするようにしましょう。
ミネラルは、海塩で摂取するのが良いでしょう。

ストレスや疲れ

ストレスや疲れ

睡眠不足や過労、ストレスによって疲れがたまっている人は、副腎からのホルモン合成増加のためにビタミンB群とビタミンCが消耗されます。

また、免疫力が低下しているために、
タンパク質と抗酸化ビタミン(βカロテン、ビタミンC、ビタミンE)の補給が必要です。

また、ストレスによってカルシウム、マグネシウムは尿と一緒に体外へ排出される量が増えてしまいます。

それぞれが含まれている食材は以下のとおりです。

《ビタミンB群》
うなぎさば

うなぎ
サバ
レバー
かつお

その他肉類・魚介類など

《ビタミンC》
明太子パプリカ

明太子
パプリカ
ピーマン
ゆず
パセリ
芽キャベツ
ゴーヤ

キウイ
モロヘイヤ
いちごなど

《動物 タンパク質》
動物性たんぱく質

肉類
魚介類

乳製品

《βカロテン》
βカロテン

かぼちゃ
ほうれん草
しそ
モロヘイヤ
人参
パセリ
春菊
大根の葉
ニラなど

《ビタミンE》
ビタミンE

アボカド
抹茶
アーモンド
すじこ
たらこ
モロヘイヤ
うなぎ

あん肝
赤ピーマンなど

《カルシウム》
カルシウム

厚揚げ
しらす
桜エビ
チーズ

わかさぎ
いわし干し
ししゃも
モロヘイヤ
大根・かぶの葉
小松菜
煮干しなど

《マグネシウム》
マグネシウム

あさり
貝類
しらす
油揚げ
大豆
納豆
いわし干し
いくら
桜エビ
海藻類など

めまいや頭痛などには、食事の偏りも大きく影響します。
しっかりタンパク質を摂る食事をして、
マグネシウムや鉄分(レバー、鶏ハツ、砂肝、鮎、赤身の魚、卵など)を補給すると良いでしょう。

簡単に作れる!体調不良時のおすすめレシピ

おすすめレシピ

体調不良時におすすめのレシピを紹介していきます。

梅と生姜の大根湯《発熱時、のどの痛み、せき、体調不良全般》

梅と生姜の大根湯
※画像はイメージです

体調不良のときにおすすめなのが大根湯。梅がない場合はなくてもかまいません。いつでも飲める、万能な飲み物です。体が温まります。

▼材料(1杯分)
大根おろし             大さじ3
生姜すりおろし(生)        小さじ1
梅干し(塩のみで作ったものが良い) 小1個
しょうゆ              小さじ1
熱湯または番茶           200ml

▽作り方
すべての材料を湯のみに入れて混ぜる。

炊飯器で簡単!れんこんと生姜の雑炊《回復時、のどの炎症》

れんこんと生姜の雑炊
※画像はイメージです

れんこんはのどの炎症を鎮めてくれて、せきなどにも良いです。生姜やねぎが体を温めます。炊飯器に入れて簡単に作れるので、風邪のときにおすすめです。

▼材料(4人分)
米     1合
鶏もも肉  2本
ねぎ    1/3本
れんこん  50g
生姜    1かけ
にんにく  1かけ
酒     大さじ1
海塩    小さじ1/2
しょうゆ 小さじ2
卵     1個

(仕上げ用)
かつお節  5g
青ねぎ   お好みで
焼き海苔  お好みで

▽作り方
① 鶏もも肉は食べやすい大きさに切る(唐揚げ用にカットしてあるものを購入すると簡単です)。ねぎは小口切り、生姜は細切りに、にんにくは包丁の背でつぶす。れんこんはすりおろす。
② 米をといで、水気をきり、炊飯器に酒、海塩、しょうゆを入れて軽く混ぜる。鶏もも肉と野菜を均等になるように入れる。
③ おかゆのラインまで水を入れて、おかゆモードで炊飯する。
④ 炊けたら溶き卵を回し入れて3分ほど蓋を閉めておく。
⑤ 卵が少し固まってきたら混ぜる。
⑥ 器に盛り、かつお節、焼き海苔(ちぎったもの)、青ねぎをお好みでちらす。

ニラ玉肉あんかけ丼≪疲労回復≫

ニラ玉肉あんかけ丼
※画像はイメージです

ニラに含まれるアリシンも疲労回復に効く成分のひとつ。忙しいときでも簡単に、しっかりタンパク質とビタミンを補給できる丼レシピです。

▼材料(1人分)
豚ひき肉 80g
なたね油 小さじ1
卵    2個
すりごま 小さじ1/2
ご飯   1杯分
ニラ   1/4束
しょうゆ 小さじ1
海塩   ひとつまみ
片栗粉  小さじ2
こしょう 適量

▽作り方
① ニラは3cm程度の長さに切っておく。ご飯は器に盛っておく。卵は溶いてすりごまを加えて混ぜておく。片栗粉は同量の水と合わせておく。
② フライパンになたね油を熱し、豚ひき肉を炒める。火が通ったら卵+すりごまを流し入れる。菜箸で大きくかき混ぜるように炒め、半熟の状態で取り出し、ご飯の上にのせる。
③ ②のフライパンに水200cc、しょうゆ、海塩を入れて煮立たせる。ニラを入れなじませたら、水溶き片栗粉を加えて、とろみをつける。
④ ③を卵の上にかけてこしょうをふる。

レンジで簡単!パプリカときのこのホットサラダ≪ストレス・疲れ≫

パプリカときのこのホットサラダ
※画像はイメージです

ビタミンCが豊富なパプリカを使ったレシピ。きのこの旨味、食物繊維が摂れる1品です。パプリカは大きめに切った方がビタミンCが流れにくいです。電子レンジであっという間にできます。

▼材料(2人分)
赤パプリカ   1/2個
黄パプリカ   1/2個
まいたけ    1パック
酒    大さじ1
こしょう    適量
〈A〉
オリーブオイル 大さじ1
しょうゆ    小さじ1/2
レモン汁 小さじ1/2
海塩 適量

▽作り方
① まいたけはほぐし、パプリカは食べやすい大きさに乱切りにする。Aは合わせておく。
② 耐熱容器にまいたけとパプリカを入れて酒をふり、ラップをふんわりかけて600W電子レンジで3分加熱する。
③ 水分を捨て、Aの材料を熱いうちに加えて和え、器に盛ってこしょうをふる。

レバーのレモンじょうゆソテー《風邪のひき始め》

レバーのレモンじょうゆソテー
※画像はイメージです

ビタミンとミネラルが豊富なレバーに、レモンでビタミンCをプラス。風邪のひき始めにはレバーで栄養補給をしましょう。
▼材料(2人分)
鶏レバー  200g
ごま油 大さじ1
にんにく  1かけ
しょうゆ  大さじ1
酒     大さじ1
塩     小さじ1/4
レモン汁 大さじ3
七味唐辛子 お好みで

▽作り方
① レバーは食べやすい大きさに切って流水でよく洗う。
② にんにくはみじん切りにする。
③ フライパンにごま油を引き、にんにくを炒めて香りが出てきたらレバーを加えて強火でさっと炒める。
④ ③にしょうゆ、酒、塩を加えて弱中火で炒め煮する。
⑤ 煮汁がなくなったら、レモン汁を加えて混ぜる。
⑥ 器に盛ってお好みで七味唐辛子をかける。

おすすめ飲み物

おすすめ飲み物

基本的には、カフェインの入っていない飲み物(白湯、水、番茶など)で水分補給します。
ミネラルも必要なので、海塩をひとつまみなめるか、水分に入れてしまうかすると良いでしょう。
そのほかとして、大根湯、れんこん湯、葛(くず)湯がおすすめ。
前述しましたが、スポーツドリンクやゼリー飲料を無理して摂る必要はありません。
糖質が多く、代謝のためにビタミンが使われてしまうからです。

1人暮らしの方必見!コンビニで買えるお手軽商品

「どうしても自炊する元気がない……でも何か食べたい!」
そんなときに便利なのがコンビニ。
体調不良時にコンビニで買える食材を紹介します。

ツナ缶、サバ缶など魚の缶詰

ツナ缶、サバ缶など魚の缶詰

缶詰の魚でも、DHAやEPA、タンパク質など魚の栄養が摂れます。
調理する元気がないときは缶詰を利用して、偏った食事を回避しましょう。

半熟卵

半熟卵

栄養価が高く、消化にやさしい卵はぜひ食べてほしいもののひとつ。
コンビニでは半熟卵や温泉卵になって売っているものがあるので、利用しましょう。

インスタントみそ汁+豆腐

みそ汁

できればみそ汁は作りたいところですが、どうしてもという時はインスタントを使ってもOK。
具が少ないものが多いので、豆腐を買って加えることができればさらによいでしょう。

その他、タンパク質などの栄養がしっかり摂れるものとして、

チーズ類

チーズ類
ヨーグルト(できれば無糖)
豆乳
カットフルーツ
などがおすすめです。

アイスやお菓子、菓子パン、ジュースなどが気軽に購入できるコンビニですが、
砂糖がたっぷりのものは、代謝するときに逆にビタミンやミネラルを消費します。
体調不良のときは、タンパク質を主に、栄養がしっかり摂れるものを選ぶようにしましょう。

体調が悪いときは、体の声を聞いて、しっかり栄養になるものを選んで食べる、
または時には食べないという選択も必要ですね。
必要なタイミングで栄養をしっかり摂って、栄養素を体に取り込んで早く回復できるようにしましょう。

 

栄養士がサポート

この記事の監修

■工藤孝文先生 プロフィール
工藤孝文先生日本内科学会、日本糖尿病学会、日本東洋医学会、日本高血圧学会、日本甲状腺学会、小児慢性疾病指医
福岡県みやま市出身。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学、帰国後、大学病院で糖尿病、肥満症などの生活習慣病を専門に修業、現在は、自身のクリニック工藤内科で診療を行う。2017年よりスマホ診療を導入し全国規模でダイエット治療・漢方治療を行っている。 テレビ番組の出演・医療監修、書籍、雑誌やヘルスケア情報サイトの監修など、メディア活動多数。

■園部裕美 プロフィール
園部裕美管理栄養士、スポーツ栄養士、予防医学士
病院栄養士、飲食店、トップアスリートの実業団チームの専属栄養士と、様々な人と食・栄養に関わる仕事で経験を積む。現在では、すべての人に共通する「予防栄養」を実践しやすく伝えるため、オーダーメイドの栄養コンサルティング、セミナー、トップアスリートの栄養サポート等、活動している。また、日本の発酵食品の素晴らしさを身近に取り入れてもらうために始めた、「発酵らいふの会」を主催。

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+healthcare編集部
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