健康経営の導入事例ドコモCS関西 様

シフト勤務者の健康増進策。成功したポイントとは?

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シフト勤務者の健康増進策。成功したポイントとは?

ドコモCS関西では、ネットワーク業務の拠点である西日本オペレーションセンターのシフト勤務者を対象に健康増進施策に取り組みました。
取り組みにあたっては、ドコモ・ヘルスケアとの協力により血圧、睡眠、食事、運動と複合的な健康施策が取られました。

ドコモCS関西は、西日本オペレーションセンターのシフト勤務者を対象に複合的な健康増進施策に取り組みました。
この取り組みは、その活動内容が評価され、NTT健保組合による事業主表彰制度の「施策部門」で優秀賞を受賞しています。

生活リズムが乱れやすく、健康上の課題へとつながりやすいシフト勤務社員に向けた健康増進の取り組みは、社員を施策に巻き込むための様々な工夫がありました。

シフト勤務者向けの健康増進施策を成功に導いた要因やそこから得られた知見について、施策をリードしたドコモCS関西総務部の阪本奈那さんと森川和泉さんのお二人にお話しを伺いました。

シフト勤務者の健康増進の取り組みへの想い

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西日本オペレーションセンターでは、お客様に安定したネットワークを提供するため、西日本全域のドコモのネットワークを24時間365日監視しています。

この勤務形態のなかで、シフト勤務の社員が健康課題を抱えているのではないかという問題意識から、今回の健康増進の取り組みがスタートしました。

「社員自身が健康課題を意識していたということではなく、24時間勤務をしているので、おそらく健康に課題があるのではないかと西日本オペレーションセンターのトップがまず問題意識を持っていて、それを社長に話したところ非常に関心を持ったというのがはじまりですね」(森川さん)

社長の「まずは、やってみようよ」のひと言からトップダウンで今回の健康増進施策は始まりました。

シフト勤務者の健康増進策の取り組みが始まった

シフト勤務者には、健康課題があるのではないかという仮説から取り組みがスタートしたため、まずは、本当に健康課題があるかどうかを特定することから始められました。

「健診結果を調べてみると、血圧がやや高いとか、特定保健指導に該当するとか、BMI値が高いなど他の事業所に比べて課題のある人の比率が高く、やはり健康への課題はありそうだと分かってきました」(森川さん)

「健診結果の分析で課題が出てきたので、じゃあどういう取り組みをしようかと考えたところでドコモ・ヘルスケアさんに相談して一緒に企画を考えていきました」(阪本さん)

健康データの分析を経て、2017年10月から血圧、睡眠、食事、運動と複合的な健康増進の取り組みが始められました。

しかし、対象となった西日本オペレーションセンターのシフト勤務の社員の平均年齢は38.9歳と若く、必ずしも健康意識が高いとは言えない世代でもあり、参加意識を高めるために、様々工夫が必要でした。

施策内容

健康増進の取り組みでの様々な工夫

●現場との連携が成功を招いた

西日本オペレーションセンターは、シフト勤務で動いており、急に取り組みへの参加を求めても無理があるために、なるべく業務に負担をかけないことに気を使ったとのことでした。

また、健康施策をリードするドコモCS関西総務部とは離れた場所にある組織のため、取り組みを進めるにあたって、現場の事情を理解した西日本オペレーションセンターの総括部門との連携がなによりも重要だったそうです。

「はじめのうちは事業所に出向いていって、健康増進施策をプレゼンテーションするために“パソコンを貸してください”とか“プロジェクターを貸してください”とか事務的なお願いするだけだったのですが、事業所総括部門の方たちが“それなら皆に声をかけますよ”などと積極的にサポートをしてくれました」(阪本さん)

●「歩こうキャンペーン」負けたら爆笑演芸会

現場レベルでの声がけは、今回の施策を成功に導いた大きな要因になりましたが、なかでも盛りあがったのは、「歩こうキャンペーン」でした。

組織のトップと所属社員とで競争をして、トップが負けたら管理者チームが「爆笑演芸会」をやりますと社内のポスターに掲示しました。

負けたら罰ゲームで爆笑演芸会という企画は現場から生まれてきたとのことで、モチベーションを大きく上げる動機になったそうです。

「私たちからの声がけだけでは、成功に導けなかったと思います。部門ごとの総括担当の方たちが、現場レベルで、リーダーシップをとっていただいて、健康増進施策は軌道に乗せることができました」(阪本さん)

●数値の改善目標は話題化しやすい血圧の改善で

健康施策の数値の改善目標として、掲げたのは血圧の数値でした。

体重を数値目標にしてしまうと気軽に話題にはできないし、血糖値などを掲げてしまうと、見えにくい数値になってしまいます。

その点、血圧は話題にしやすく、計測も簡単で“見えやすい目標”として関心を持ってもらえるのではということで、血圧のテーマで取り組みを行いました。

「まずは知識を得ることで関心を持ってもらうというか、自分ゴト化してもらうところが必要ということで、血圧に関するセミナーを実施しました。
そこで色々な知識を得ていただいた上で、シフト勤務の方々については、血圧計を貸出し、自宅で血圧測定してもらいました」(森川さん)

なによりも関心を持ってもらえたのは、実際の計測だったといいます。

数値改善にまでたどり着いたのは少人数でしたが、「取り組みに参加してよかった」とアンケートに回答した人は8割に達したそうです。

話題化しやすい血圧の改善の取り組みが意識の改善のきっかけになったようです。

●カロリーが低くても満足できる食事メニュー

シフト勤務に従事する社員は若い男性が多く、カロリーの高い食事を摂りがちでした。

また周囲に飲食店やコンビニなども少なく、環境の面でも社食の役割が大きいと感じていました。

「ドコモ・ヘルスケアさんから、ヘルシーなのにボリュームがあってしっかりおいしい満足のできる食事もあるという提案がありました。社員の皆さんにカロリーや塩分が低くても満足できるんだって実体験してほしかったんです。」(阪本さん)

2017年11月からドコモのグループ企業でもあるABC Cooking Studio監修の食事メニューを5種類提供し始めました。

トマト麻婆豆腐などがよい例ですが、カロリーや塩分が低くても、野菜やタンパク質を多く摂取することで満腹感を得られるメニューを提供していったとのことです。

「夜勤だと夕方5時くらいから翌朝10時くらいまでの勤務になります。食事の時刻は変更できなくても、どんな食事を摂ったらいいのかを、実際に体験してもらうことで、食事での健康意識を変えられたらと思いました」(阪本さん)
このメニューは好評で、施策期間が終わった今でも提供し続けています。

●睡眠の知識を得ることが改善のきっかけ

睡眠に関しての健康増進施策もセミナーから始められました。

西日本オペレーションセンターの他の部門からも希望者を募って、90名のセミナー受講枠は1日で埋まりました。

睡眠に関するセミナーは、ダイエットなどのセミナーと比べて社員も仲間を誘いやすく、参加しやすいと実感したそうです。

セミナーは作業療法士で睡眠の著書などでも知られる菅原洋平先生に質の良い睡眠をとるためのポイントやシフト勤務者でもできる睡眠改善についてなど講演頂きました。

「私が印象的だったのは、ベッドに横たわって30分しても眠れなかったら、1度ベッドから離れると良いというお話しでしたね」(森川さん)

また、何人かの社員には実際に活動量計ムーヴバンド3で睡眠を計測してもらい個々の睡眠分析・フィードバックを実施しました。

各自に睡眠改善によるパフォーマンスの向上を実感してもらう良い機会になったといいます。

こうした睡眠の取り組みで、約90パーセントの社員が、効果を実感したとのことで、実際に睡眠時間が増加し、日中のパフォーマンスが上がったという声も聞かれました。

●健康情報に関するコラムをメルマガで配信

健康豆知識をさくっと読めるコラムを毎日メールマガジンで配信しました。

このメルマガが、血圧、睡眠、食事、運動と複合的な健康施策と併せて社員の健康意識の改善に効果を発揮した仕掛けのひとつだったそうです。

「例えば“間食は食べてはいけないではなくナッツにすると健康に良い”とか“20時以降は、ビールではなく、ハイボールなどの蒸留酒にすると良い”とか。
私自身もその内容が響いて、実践しているものがあります」(阪本さん)

メールマガジンの配信は、セミナーやキャンペーンに参加しなかった社員にも、健康に関する情報を届けることで、あちこちで話題になっていたり、施策期間終了後には「またやってほしい」など好評で企業全体としての健康意識を上げることができたと実感しているそうです。

健康への取り組みの今後

ドコモCS関西が次に予定しているのは、40代直前の人たちをターゲットにした健康増進施策だそうです。

「40歳から特定健診が始まります。その年齢に達する前がひとつのチャンスなんです。
数値を改善しないと、40歳以降、特定保健指導の対象になると保健師さんから生活習慣改善の指導を受けるようになりますよ、とお話しする。
そこで健康への関心をもってもらう。
若いうちから自分の健康への意識を持ってもらうことを施策に取り入れようと思っています」(阪本さん)

まとめ

ドコモCS関西が、シフト勤務者向けの複合的な健康増進施策に取り組んで気づいたのは、健康施策の取り組みを成功させる大きな要素は、何よりも参加する社員の参加意識を高めるための工夫だったということです。

「参加者は、健康問題に意識が高かったから参加したというよりも“何か、楽しそうだ”というモチベーションで参加してくれるんですね。
“歩こうキャンペーン”の罰ゲームの爆笑演芸会などは、良い見本です。
健康というキーワードを前面に押し出すのではなく、楽しさや、ワクワク感を押し出すようにすると、健康増進施策はうまくいくんだなぁと実感しました」(阪本さん)

これから健康増進施策に取り組もうとしている企業に対して、次のように体験談を元にアドバイスしていただきました。

「どうしても健康数値の目標を、理想的な数値に設定してしまいがちなのですが、ハードルを上げすぎると、参加する人たちへの負担も大きくなります。
数値達成を目標にするのではなく、関心をもってもらうこと、意識を変えてもらうことを目標として健康増進施策をスタートさせると良いと思います」(森川さん)

「弊社の場合はトップダウンの決断や人事担当者の情熱的な進言もありました。
健康経営は、会社が本気で取り組むことと、どうしようかと迷うよりは、スタートを切ってしまうこと。これが大事なんだと思います」(阪本さん)

株式会社ドコモCS関西が取り組んだシフト勤務者向けの健康増進施策は、その勤務形態の特殊さなど取り組みにあたっては、様々な課題がありました。

そうした課題のなかで、取り組みをリードされたお二人に伺ったお話を通じて、健康施策の取り組みを成功に導くのは、なによりも参加する社員の方に楽しんでもらいながら健康意識を高めてもらうことと、トップから現場までの取り組みへの思いがカギになると実感できました。

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