健康経営の導入事例日清食品ホールディングス株式会社 様

社会貢献と健康促進をマッチング。睡眠改善で社員の健康と生産性向上を目指す

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社会貢献と健康促進をマッチング。睡眠改善で社員の健康と生産性向上を目指す

日清食品ホールディングス株式会社では2017年12月から社員の睡眠改善プロジェクト
『~創業60周年記念 スマートワーク推進~ 六十年寝太郎プロジェクト』を実施しました。従業員の睡眠状況を把握するにあたっては、ドコモ・ヘルスケアの「ムーヴバンド®3」と「健健康サポートLink」を活用しています。

現在、多くの企業において従業員の「睡眠改善」の取り組みが注目されています。
こうした企業の睡眠改善の取り組みでは、社員の睡眠の量と質の向上に伴う効率アップでビジネスでの成果につながることも期待されています。

一方、睡眠は個人の問題でもあり、企業が管理するには難しい一面があります。

何時間寝るのが最適かは年齢差や個人差の要素が大きいのと、いつ寝ていつ起きるかということは個人的な情報であり、企業にとっては、デリケートで扱いにくいという側面もあります。

今回は、日清食品ホールディングス株式会社が取り組んだ睡眠改善プロジェクトの成功の秘訣についてご紹介します。

プロジェクトの事務局を務めた酒井卓爾さん(広報部CSR推進室 主任<取材時>)にその秘訣をうかがいました。

社会貢献プロジェクトの一環として取り組まれた睡眠改善

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日清食品ホールディングスが取り組んだ睡眠改善プロジェクトは、『~創業60周年記念 スマートワーク推進~ 六十年寝太郎プロジェクト』と呼ばれる取り組みです。
このプロジェクトは、創業者である安藤百福(あんどう・ももふく)さんの志を継いで日清食品グループ社員が取り組んでいる『百福士プロジェクト』(ひゃくふくしプロジェクト)の一つとして実施されました。

安藤百福さんは、社会貢献への意識が非常に高い経営者でした。
そんな安藤さんの意思を受け継ぎ2008年に始まったのが、50年間で100の社会貢献活動を実行する『百福士プロジェクト』(ひゃくふくしプロジェクト)です。

「百福士プロジェクトでは、これまで食に関する社会問題をはじめとして、災害、森林保全など様々なテーマに取り組んできました。
健康についてはダイエットやウォーキングをプロジェクトとして実施してきましたが、次なる課題として睡眠に注目しました」
と酒井さんは話します。

参加者全員で取り組む睡眠改善の達成目標は2つ

『六十年寝太郎プロジェクト』は『百福士プロジェクト』の第21弾として、参加者全員でトータル60年分(531,000時間)の睡眠を取ったときに達成とするルールで実施されました。

OECDの調査によると日本人の平均睡眠時間は他のOECD加盟国に比べて1時間程度短いといわれています。そこで、社員一人ひとりの睡眠を改善し健康を増進することと、それを社会貢献(寄付)につなげることが目指されました。

『六十年寝太郎プロジェクト』には2つの達成目標が掲げられました。

1つ目は2018年の創業60周年にちなんで60年分の睡眠をとることで社員の心と体をより健康にすること。
2つ目は目標の達成度合いに応じた金額、最大100万円を国連WFP「学校給食プログラム」に寄付することです。(プロジェクト参加費は、「子供の未来応援基金」へ寄付)

「寄付はもちろんですが、社員の健康改善も大きな意味での社会課題と捉えたプロジェクトです。スマートワークが推進される昨今において、睡眠の質と量を改善することでビジネスでのパフォーマンス向上を目指し、同時に国内外の飢餓と貧困をサポートする社会貢献活動です。」

32週で目標を達成、仕事のパフォーマンスにも効果

『六十年寝太郎プロジェクト』は日清食品グループ内の希望者およそ400名を対象として2017年12月から開始され、2018年7月に無事目標が達成されました。
開始から32週で目標合計時間を達成し、100万円の寄付に成功しました。

参加者の睡眠時間については、プロジェクトの開始時と終了時で、平均約30分増加という結果となりました。
また、プロジェクト開始直後と終了後のアンケートを比較すると、「睡眠改善で仕事のパフォーマンスが向上した」と回答した参加者が、終了後は約2倍に増加していました。

「睡眠改善」の取り組みは、結果的に仕事のパフォーマンス向上にもつながったようです。

睡眠のテーマの取り組みならではの課題

一見スムーズに目標達成したように見えますが、このプロジェクトで酒井さんはいくつか睡眠の取り組みならではの問題に直面したといいます。
ダイエット企画では体重を減らせば減らすほど、ウォーキング企画は、歩けば歩くほど数値が伸びていくので、参加者が協力しあって目標に向かってがんばることができます。

一方で、睡眠は、眠れば眠るほど良いというものではありませんので、参加者が一丸となって1つのゴールを目指すということが、具体的にイメージしづらかったのです。
こうした睡眠ならではの問題に対し、参加者に継続的に睡眠に関心を向けてもらうために3つの施策を実施しました。

プロジェクトを成功に導いた3つの施策

●「イントラネット」の活用

まず、イントラネットにプロジェクトサイトを立ち上げ、目標の達成度合いをグラフやオリジナルマスコットキャラクターの成長という形で可視化しました。
睡眠に関するコラムや参加者のコメントを掲載し、プロジェクト参加者の睡眠への問題意識が持続するように心がけました。
サイトは参加者以外の社員も含めて全員が見られるようにしたため、サイトを通じて社内の睡眠への関心が高まりました。

投稿コーナー『快眠コラム』では、専門家による記事や参加者の快眠のための工夫についての投稿が読めるようになっていました。
参加者投稿は全32週で39本も寄せられました。(以下投稿の一部抜粋です。)

・私は快眠のために、就寝1時間前は部屋の明るさを調整しています。
目が強い光の刺激を受けるとなかなか寝付けないので、部屋の照明は少し暗くし、スマートフォン(iPhone)の画面もNight Shiftという機能を使ってブルーライトをカットするようにしています。

・緊張状態だとすぐに寝つけなかったり、途中で目が覚めてしまったりします。寝る前にリラックス効果のある運動をします。
①膝を立てて仰向けになる。
②軽く目を閉じて「あー」を言いながらゆっくり息を吐く。
③自然に息を吸って②と③を繰り返す。
自律神経の「副交感神経」が働いてリラックス効果があります。

●「メルマガの発信」
次に、プロジェクト参加者に向けてメルマガを定期配信し、参加者の睡眠データを男女差や入社年次別平均、平均睡眠時間が最長だった人と最短だった人との比較など、様々な切り口で紹介しました。
『ムーヴバンド®3』は睡眠の長さだけでなく、眠りの深さと浅さのリズムによる睡眠の質も計測することができます。
メルマガでは参加者の睡眠について量と質の両面から分析して毎週紹介することで、参加者がより多面的に自分の睡眠について考えられるようにしました。

●「イベントの実施」

2018年2月には、睡眠の専門家を招いて『自分にあった睡眠がわかる! 生産性につながるセミナー』と題したイベントを実施しました。
セミナーには約50名が参加し、医学に基づいた睡眠テクニックを学んだほか、睡眠に関する個人的な悩み相談も受け付けました。
「睡眠は個人的なものであるため、自らの睡眠に目を向け、それぞれの睡眠に最適な改善方法に気づいてもらうことが何よりも大事だとの認識から、このようなセミナーを実施しました」

社員の睡眠改善は、最適なツールが取り組みを助ける

『六十年寝太郎プロジェクト』では『ムーヴバンド®3』と『健康サポートLink』が活用されました。
2016年4月から実施された『百福士プロジェクト』の『日清月歩 チャリティーWALKプロジェクト ~月まで毎日9000歩~』というウォーキング企画でもドコモ・ヘルスケアの『ムーヴバンド®2』を歩数測定に使用した経緯から、今回も同社のツールを導入したそうです。

『ムーヴバンド®3』は、『ムーヴバンド®2』よりも軽量化が図られており、睡眠時に身に着けていても邪魔にならないため、計測を継続してもらうことに貢献したそうです。
「大きくて厚みのあるウェアラブルの場合、毎日着けて寝るのは嫌だという人もいたかもしれません。
多くの人に参加してもらう上で、『ムーヴバンド®3』の手軽さには助けられました。」
と酒井さんは言います。

また、睡眠は個人的な要素を含んでおり、なかなか企業が立ち入りにくい健康管理項目です。
「就寝する時刻と、睡眠時間の長さなどの個人情報を会社に管理されることには不安や抵抗感があったかもしれません。」
酒井さんは、『健康サポートLink』を介して匿名で睡眠データ集計をする仕組みになっていたことが、社員の抵抗感を無くすうえで大事な要素だったと言います。

企業が社員の睡眠改善の取り組みを進める際には、”睡眠は個人のもの”という前提で取り組むことも大事なポイントのようです。

取り組むことが成功のカギ

日清食品ホールディングスは、睡眠は、個人に最適な睡眠時間や改善方法があるという正しい認識から、時間を長くとれば良いわけではないということを参加者に伝えていました。

参加者が自らの現状の睡眠とそれぞれに適した睡眠の方法に気づいてもらうことが大事なこととして取り組み、最適なツールの活用や、外部の専門家との連携も図りながらプロジェクトを進めたことが、成功のカギだったようです。

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