健康経営の導入事例横浜市健康福祉局 健康安全部保健事業課 様

横浜市の健康ポイント事業「健康マイレージ」を活用したアプリで効果

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企画担当者の写真

横浜市はウォーキングを通じた健康づくりの事業『よこはまウォーキングポイント』で、2018年4月にスマートフォンアプリの配信を開始しました。

アプリ開発にあたり、ドコモ・ヘルスケア株式会社のサービス「健康マイレージ」を活用し、働く世代の参加促進に成功しています。

林文子市長の強い思いから2014年にスタートした『よこはまウォーキングポイント』は、4年間で参加者30万人という目標を達成しました。

2018年4月にはスマートフォンアプリの配信を開始し、さらなる参加者の獲得を目指す第2期がスタート。
その取り組みについて、黒澤龍一さん(横浜市健康福祉局 健康安全部保健事業課 担当課長)にお話をうかがいました。

よこはまウォーキングポイント事業は、市長の強い思いから始まった

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横浜市の将来人口推計では、2019年をピークにいよいよ人口減少に転じ、高齢者人口の伸びも一層加速します。
また、横浜市民意識調査では、「心配ごとや困っていること」としてご自身やご家族の病気や健康、老後のことが常に上位を占めています。
こうした課題を抱える中、横浜市では2014年に『よこはまウォーキングポイント 』を開始しました。

「人口減少、超高齢化社会においては、市民の健康づくりが喫緊の課題です。市民の皆さんに楽しみながら健康づくりに取り組む一歩を踏み込んでいただくために、誰もが気軽に始めることができるウォーキングに着目しました」

ウォーキング事業の取り組みには林文子市長の強い思いもあったと伺っています。

「市民の皆さんに楽しみながら健康づくりに取り組んでいただきたいと、市長には強い思いがありました。横浜には、美しい街並みや緑など、魅力ある景色が様々あります。そうした景色を市民の皆さんに歩きながら楽しんで見ていただきたい、外に出かけるひとつのきっかけとして欲しいという思いから、かねてからウォーキングを大切にされていました」

こうした市長の思いも受けてスタートした『よこはまウォーキングポイント』は、多くの市民の参加を得ることに成功し、平成28年には厚生労働省スマート・ライフ・プロジェクト「第5回 健康寿命をのばそう!アワード」で厚生労働大臣優秀賞自治体部門を受賞しました。

スマートフォンアプリの導入で働く世代を取り込む

2014~2017年の第1期では、参加者30万人という目標を達成し、成功。
2018年4月からの第2期は、健康づくりに取り組んでいただく方の対象を拡大するため、利用者の新たな選択肢としてスマートフォンアプリを開始しました。

「第1期の4年間は、参加申込をされた方に歩数計をプレゼントするという方法で進めてきましたが、やはり歩数計を持って歩くのが少し面倒という方もいらっしゃったと思います。
特に若い世代の方は、第1期の途中に年齢対象を40歳以上から18歳以上に拡大したこともありますが、歩数計自体の馴染みがなく、十分浸透できていなかったと考えています。
そこで、働く世代や若い世代のほとんどの方が持っているスマートフォンにアプリとして組み込むことで、持ち歩きの煩わしさも解消できると考えました。
また、アプリは自由度が高く、ゲーム性や楽しさを盛り込むことができますので、働く世代や若い世代の方たちにも取り組んでいただけるのではないかという狙いもありました」

狙い通り、第1期の参加者は、65歳以上と65歳未満が概ね半々だったのに対し、第2期で開始したスマートフォンアプリは、9割が65歳未満とのことです。

「ボリュームゾーンは40代・50代の方ですが、40歳未満の方も全体の3割弱を占めています。まさに我々がターゲットにしていた世代の方たちにアプリが受け入れられているということになります」

ドコモ・ヘルスケアの「健康マイレージ」を活用してアプリ開発

2期目に配信を開始したスマートフォンアプリ開発の事業者は、公募を経てドコモ・ヘルスケアが選定されました。

「アプリのコンテンツとしての楽しさのほか、実績や運用上のサポート体制などが評価されたのではないかと思います。
私は30年度から一緒に仕事をさせていただいておりますが、ドコモ・ヘルスケアさんは、すでに埼玉県でも実績をしっかりとお持ちですし、まずそういった意味での安心感がありました。
あとは日常のサポートですね。アプリですのでトラブルはどうしても起こりうるところですが、そういった場合に迅速に対応していただける安定感・安心感は、パートナーとして一緒に仕事をしていく上で重要な点だと感じています」

スマートフォンアプリのこだわりは、「横浜らしさ」

黒澤氏は、2018年4月1日に人事異動で現職に着任。その4日後にアプリの配信が控えていました。

「アプリの配信に関しては、昨年度のうちからプレスリリースなどで告知しており、配信開始日を2018年4月5日に決めてからは、皆がそこに向けて必死で取り組んできました。
当時は私自身、この事業の重みや、4年間積み上げてきたことへの理解が不十分な状況でしたが、少しずつ時間をかけてドコモ・ヘルスケアさんとも話をし、過去の資料を紐解いていくことで、今はそこまで積み上げてきてこられた皆さんの努力をひしと感じています」

スマートフォンアプリの開発のこだわりは、市民の方にいかに「横浜らしさ」を感じてもらえるかという点での様々な工夫だったとのこと。

「たとえばトップの画面に横浜のみなとみらいのシルエットを入れたり、ウォーキングコースについても、横浜市内のコースを100以上収録しています。
また、写真投稿などの機能を実装するために、市内を中心にいろいろなところを実際に歩いて作り込みました。
その甲斐あってか、今では市内の観光地の写真はもちろん、日常の景色、緑や花などその季節ならではのものなどたくさん載せてくださるようになりました。
我々の思いやたくさんの要望を汲んでいただいたドコモ・ヘルスケアの皆さんには大変感謝しています」

アプリの汎用性も重要なこだわりのひとつ。

「ここも我々が最もこだわった点のひとつです。特にAndroidでは多くの機種がありますので、なるべく機種を限定せずに使えるように、開発をしていただきました」

アプリのダウンロードが順調なスタート

第2期では歩数計で年間5000名、アプリで年間2万5千人の参加者を想定されていましたが、スマートフォンアプリは4月の配信スタートから約2ヶ月で想定の30%を超えるダウンロード数を達成。

「出だしとしては良いスタートが切れたのではないかと思っています。
さらに幅広い層の方々に参加していただくことはもちろん、市民の皆さんに継続して参加していただくためには、アプリの活用を通してこの事業の魅力を向上させることが大切だと考えています」

アプリは横浜市民以外の方でもダウンロード可能。
横浜に遊びに来ていただくときにお手持ちのスマートフォンにインストールして楽しんでもらうような使い方を伝えるため、電車広告の掲載も始めているそうです。

今後は、参加者への利用状況アンケートなどを行って成果の検証を進めつつ、行動の変化や医療費の抑制効果など、より具体的な成果を追求していく予定です。

アプリと地域を連携させることで生まれる相乗効果

市民の方の健康づくりや、歩くことを習慣化させるためのきっかけづくりからスタートした『よこはまウォーキングポイント』。
健康増進にとどまらない可能性もあると、黒澤さんは考えています。

「現在、ガチでうまい横浜の商店街チャーハンNo.1決定戦、通称「ガチチャーハン!」という商店街活性化のイベントにエントリーしている店舗を巡るスタンプイベントをアプリで実施しています。
エントリーしているお店の前でアプリから位置情報を送信すると歩数と同様に抽選で使えるポイントがもらえるという仕組みで、さらに店舗からは割引等のクーポンもご提供いただいています。
"歩く"ということに新たな目的やゲーム性を加えることで、地域の活性化にもつなげていく。
アプリを活用しながら地域とのWin-Winの関係を築いたり、様々な分野の民間事業者との連携をさらに図っていきたいと考えています」

「地域らしさ」と「利用者目線」が成功の鍵

健康ポイント事業に取り組む他の自治体へのアドバイスについて黒澤さんに聞きました。

「その街ならではの地域資源と結びつけるということが、成功要因のひとつではないかと思います。
地域ならではのイベントや名所、見どころはどこの街にもたくさんあります。
そういったものとうまく組み合わせて、街として盛り上げていくことが鍵だと思います」

また、横浜市のように大きくない自治体の場合であっても、隣の市や町、あるいは県と連携することで、魅力あるスポットがたくさん見つかり、より楽しんでいただけるとのこと。

「我々自治体の職員はどうしても行政の枠にこだわるところがありますが、参加する市民の方たちはそこにこだわりは持っていません。
利用者目線で考えることが大事だと思います。
住民の皆さんが行政の枠を超えていろいろなところへ出かけていって、その結果、健康につながるのであれば、ぜひ取り組んでいくべきです。
我々もゆくゆくは、他の自治体も含めたより広域での連携ができればいいなと考えています」

『よこはまウォーキングポイント』は、「横浜らしさ」にこだわったアプリ開発を行い、参加者の増加につなげています。
「地域らしさ」と「利用者目線」の二つのキーワードが、成功の鍵という言葉が印象に残りました。

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