働き方改革
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有給消化率が低いのはなぜ?社員の意識と取得しづらい環境の改善を

有給休暇は一定期間働いている人に与えられた権利です。しかし、有給消化率は48.7%(平成27年)とまだまだ低いのが現状です。ここでは、社員が有給を取りづらいと思う理由や、有給消化率をアップするための方法などを具体的にご紹介します。

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有給休暇は一定期間働いている人に与えられた権利です。
しかし、有給消化率は48.7%(平成27年)とまだまだ低いのが現状です。

ここでは、社員が有給を取りづらいと思う理由や、有給消化率をアップするための方法などを具体的にご紹介します。
有給消化率が上がらないと悩んでいる企業の方、必見です。

 

日本人は有給消化率が低い?

日本人の有給消化率がどれくらい低いのか、まずは厚生労働省のデータなどを見てみましょう。
有給消化率は男女で違いがあるほか、企業規模によっても差があります。

日本の有給消化率はどれくらいなのか?

厚生労働省の「平成28年就労条件総合調査結果の概況」によると、平成27年の有給消化率は48.7%でした。厚生労働省による有給休暇取得率の計算方法は、「取得日数計/付与日数計×100(%)」です。

平成26年の有給休暇取得率は47.6%だったので、平成27年は前年よりも1.1%上昇していることになりますが、それでもまだ50%以下です。

なお、平成27年の数値を男女で比較してみると、男性の取得率が45.8%となっているのに対し、女性は54.1%でした。数値上では男性よりも女性の消化率が高くなっています。

男女別有給消化率

また、企業規模で見ると、従業員数が30~99人ほどの企業の消化率は43.7%ですが、1000人以上の大規模企業での消化率は54.7%にのぼっています。一概には言えませんが、企業の規模が小さいほど、有給消化率は低くなりがちです。

さらに産業別で比較すると、最も取得率が高い電気・ガス・熱供給・水道業は71.3%でしたが、最も低い宿泊業、飲食サービス業は32.6%です。サービス業は勤務形態が変形労働時間制やシフト制となっているところが多く、ほかの業界に比べて有給休暇が取りにくいという背景があります。

企業規模別有給消化率

業界別有給消化率

※参考:厚生労働省「平成28年就労条件総合調査の概況」

日本は世界と比べても有給消化率が低い?

日本は世界的に見ても有給消化率が低いといわれています。
「総合旅行サイト・エクスペディア」が2017年に発表したデータにおいて、日本の有給消化率は50%で世界30カ国中最下位となりました

同じ調査で、ブラジルやフランス、スペインは有給取得率が100%です。経済大国アメリカも80%という結果が出ています。

しかし、2016年の同調査では、日本人は「休みが足りない」と感じている人が少ないという数値結果も出ています。

ここで一つ考慮しておきたいのは、日本がほかの国に比べて年間の祝日数が多いという点です。企業によっては夏季休暇や年末年始休暇もあります。そのため、世界に比べて有給消化率が低くても、年間の休日数はそれほど少なくないのが実情です。

国別有給消化率(%)2017年調査

休み不足を感じている人の割合(%)2016年調査

※出典:総合旅行サイト・エクスペディア
「有休消化率3年ぶりに最下位に!有給休暇国際比較調査2016」
「有休消化率2年連続最下位に!有給休暇国際比較調査2017」

有給休暇を取りづらい理由

「旅行に行きたい」「ゆっくり休みたい」などと思っても、有給休暇を取得できないのはなぜでしょうか。ここでは、大きく分けて3つの理由をお伝えします。

「休むと迷惑がかかる」と思っている

有給を取りづらい理由の一つ目として挙げられるのが、「自分が休むことで周囲に迷惑をかけてしまう」と思う人がいることです。
特に責任感が強い人は、「自分が担当している仕事を引き継げる人がいない」「人員が足りていない」などの理由から、休みを取りたがらない傾向にあります。必要以上に周囲に負担をかけることを危惧します。

有給を取りづらい雰囲気がある

会社によっては有給を取りづらい雰囲気があり、そのために消化できないという人もいます。上司や先輩、同僚があまり有給を取っていなかったり、有給を取ると嫌味をいわれたりするといったことが原因です。

また、有給の取得には理由を詳細に伝えて申請する場合が多く、理由を伝えることに抵抗を感じて取得しない人もいます。

有給を取ることに不安を感じる

休みを取ることで「かえって仕事がたまってしまうのではないか」と感じ、有給を取れない人もいます。
また、有給休暇が権利であることはわかっていても、「評価や給与に響くのではないか」と考えて、取得できない人もいるでしょう。
 


有給消化率をアップするメリットと方法

有給消化率をアップすることは、従業員だけでなく企業にとってもメリットがあります。
具体的な方法と併せてご紹介します。

有給消化率をアップするメリット

有給休暇をきちんと消化できるようになると、従業員のモチベーションがアップするでしょう。仕事を頑張る「オン」と、プライベートを謳歌する「オフ」があることで、従業員に余裕が生まれます。心にゆとりができると、イノベーションの創出も期待できるでしょう。

また、従業員の肉体面の健康とメンタルヘルスを良好に保てるようにもなります。従業員の心身の健康を維持することにより、仕事の効率も上がるでしょう。

有給消化率の高さは「クリーンで働きやすい環境が整備されている」というイメージにもつながるため、企業のイメージアップといった効果も期待できます。

有給消化率をアップする方法

会社全体で有給の取得を推進し、取りやすい雰囲気づくりを行うことは、まず大前提といえるでしょう。そのほかの方法として、以下が挙げられます。

時間単位での取得を可能にする

平成22年の労働基準法改正により、導入されたのが「時間単位年休」の制度です。導入されている企業では、年に5日分以内の有給休暇を1時間単位で取得できます。会社に取り入れる場合には、労使協定を結ぶことが必要です。

丸1日休みを取らなくても、1時間早く退勤したり、1時間遅く出社したりといった使い方が可能になり、従業員は時間を有効活用できます。

厚生労働省の「平成28年就労条件総合調査結果の概況」によると、時間単位で年次有給休暇を取得できる企業の割合は16.8%です。導入している企業が数多くあるわけではありませんが、前年よりも0.6%増加しています。

例えば、NTTドコモグループでは1時間単位での有給休暇が取得可能です。2016年度の年次有給休暇の取得率は、全体で96.0%と高い数値になっています。

※参考:「NTTドコモグループ サステナビリティレポート2017」

有給休暇の使用範囲を拡大する

消化しきれず時効を迎えた有給休暇を積み立てて、長期休暇として使えるようにしている企業もあります。例えば「繰越すことができない年次有給休暇を年4日、最大40日まで積み立て可能」といった制度です
。突然病気にかかり長期入院が必要になったときや、子供の育児で休まなければならないときなどに、従業員は積み立てておいた有給を使うことができます。

計画的付与制度を導入する

計画的付与制度とは、年次有給休暇のうち付与する日数から5日分を差し引き、残りの取得日を企業側で割り振れるものです。労使協定を結んでいることが前提で、有給休暇の取得日があらかじめ割り振られているため、従業員も躊躇することなく休暇を取れます。

制度の導入の仕方には企業や事業所全体を休日とする一斉付与方式、グループや班ごとに休暇を付与する交代付与方式があります。個人ごとに設定する個人別付与方式もあります。

夏季休暇や年末年始とつなげて大型連休にしたり、飛び石の休日と組み合わせて連休にしたりするなど、用途は多岐にわたります。

※参考:厚生労働省「平成28年就労条件総合調査の概況」
 

有給消化率アップで社員が輝く職場へ

有給休暇を取るには、日々の仕事を効率よく行う必要があり、同僚や上司との連携も欠かせません。全社員が有給休暇を取得できる環境づくりを行うことは、仕事の効率アップや社内のコミュニケーション活性化といった面でもプラスの影響をもたらすでしょう。

有給をきちんと消化していて、社員の活気があふれる職場は誰もが輝いて見えます。従業員が取得しづらい理由は何なのか、ネックとなっている部分を洗い出し、改善に向けて動き出しましょう。

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