三菱UFJ銀行の村松俊彦さんと山川真里奈さん
インタビュー・導入事例
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三菱UFJ銀行の村松俊彦さんと山川真里奈さん

「平均歩数×100円を寄付」に全国の従業員3,600人が参加! CSR活動が従業員の健康意識向上とエンゲージメントにもつながった

世界各地の従業員が一斉に地域貢献活動を行う「MUFG Gives Back」を実施する三菱UFJ銀行。2018年は国内全拠点で “従業員の健康データを見える化する”サービス「健康サポートLink」を導入し、スニーカー通勤を推奨。「参加者全員の一日当たりの平均歩数に応じた金額を寄付する」というユニークなCSR活動を展開しました。

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「たくさん歩いて社会貢献」を合言葉にCSRウォーキングイベントを実施
世界各地の従業員が一斉に地域貢献活動を行うグローバルボランティア強化月間「MUFG Gives Back」を2013年から実施している三菱UFJ銀行。
2018年は国内の全拠点でドコモ・ヘルスケア株式会社が提供する“従業員の健康データを見える化する”サービス「健康サポートLink」を導入し、スニーカー通勤を推奨。
歩くことで健康になり、医療費削減が期待されることから、「参加者全員の一日当たりの平均歩数に応じた金額を寄付する」というユニークなCSR活動を展開しました。

三菱UFJ銀行の村松俊彦さんと山川真里奈さん

今回、社内ウォーキングイベントをCSRに活かす取り組みを企画したのは、村松俊彦さん(経営企画部 ブランド戦略Gr 次長)と同グループの山川真里奈さん。
全国の従業員が約4万人に及ぶというメガバンクでも実施が可能な“バーチャル歩数対抗戦”という手法によって、従業員が楽しみながら気軽に社会貢献と健康意識の向上を両立できたといいます。
「健康サポートLink ウォーキングイベントサポートパック」を導入したきっかけから実施後の効果まで、お話をうかがいました。

 

きっかけは、“スニーカーを使った社会貢献”というアイディア

三菱UFJ銀行の村松俊彦さん

三菱UFJ銀行では、2013年から毎年11月をボランティア月間と位置づけ、「MUFG Gives Back」というCSR活動を行っています。この活動を行うようになったきっかけは、2011年の東日本大震災でした。

東日本大震災の際に、私たちは海外のお客様を含め、多くの方からご支援をいただきました。 それに対してご恩返しをしたいという思いで始めたボランティア活動が『MUFG Gives Back』です。
今までは海外の拠点を中心に、国内でも支店周辺の清掃など、各拠点が独自に考えて行ってきましたが、国内での一体感を高めるために、統一したボランティア活動をできないだろうかと考えていました」(村松さん)

もう一つ、今回ウォーキングイベントを実施する大きな契機となったのは、2018年に三菱UFJ銀行が、スポーツの力でより良い社会の実現を目指す団体「ローレウス」のグローバル・パートナーになったことでした。

「ローレウスは、スポーツの力を信じ、国民の融合を成し遂げた元南ア大統領ネルソンマンデラ氏の言葉「スポーツには、世界を変える力がある」を活動理念とし、スポーツの力で暴力や差別などの社会問題に立ち向かい、より良い世界を実現する活動をしています。2018年に弊行がローレウスに協賛を始めたこともあり、その年の『MUFG Gives Back』は、スポーツの持つ力への賛同表明として“スニーカー”を使って何か社会貢献ができないだろうかと考えました」(村松さん)
スニーカーを履いて、皆で歩く活動ができないか。
どうせ歩くのなら、歩数を数えて皆で競ってみたら面白いかもしれない……
と考えていくうちに、歩いた歩数に応じて寄付をするというCSRのアイデアが生まれました。

「歩くことで従業員の健康増進にもつながる」と感じた村松さんと山川さんが目を付けたのが、ドコモ・ヘルスケアの「健康サポートLink ウォーキングイベントサポートパック」でした。

 アプリの気軽さと、拠点対抗ランキングが盛り上がりに拍車

三菱UFJ銀行の山川真里奈さん

普通に考えれば全国規模で社員イベントを一斉に行うのが難しい、約4万人もの従業員を抱える大きな組織。それでもアプリだったからこそ、多くの従業員が参加できたと、窓口を担当した山川さんは話します。

「当行は組織が大きく、従業員の雇用形態も様々です。これまでの社員イベント企画では、どうしても行員がメインになってしまいがちでした。
しかし、『健康サポートLink』は個人の携帯電話にアプリが入れられて、しかも本名ではなくニックネームで登録できる。

雇用形態や職種、年齢を問わず気軽に参加できたことが、参加率の上昇につながったのだと思います」

開催期間中は、社内のポータルサイトのトップページで参加人数やランキングをリアルタイムで掲載し、役員も皆ウェアラブル活動量計「ムーヴバンド」を付けてこの活動を社内にアピール。
何より拠点対抗ランキングだったことでモチベーションが上がり、ページのアクセス数は1カ月間で約2万アクセスを記録したそうです。

実施してみると、各拠点の中のコミュニケーションがよくなったという効果もありました。
“歩く”という、老若男女を問わない共通の話題があるので、“今日は何歩歩いた”といった会話が増え、普段あまり話すことのなかった人とも会話が弾むようになったという声もありました。
他にも、歩く時間を作るために早めの退社を心がけ、仕事の効率が上がったという声も聞いています」(村松さん)

「今まで自転車で行っていた買い物を徒歩に換えたことで、重い物を買わなくなって節約にもつながったというお話や、お子さんがいらっしゃる人で、今までは朝、階下から子どもを呼んで起こしていたのが、意識して2階の子ども部屋まで階段を上って起こしに行くようになり、お子さんから“ママが優しくなった”と言われた、という話もありました」(山川さん)

結果は全国約4万人の従業員のうち約3,600人と、初回から約1割が参加するという関心の高さで、合計約170万円が寄付されることになりました。
寄付先はチーム優勝した拠点と、個人優勝した従業員がそれぞれ選べるというルールにし、現場の従業員一人一人が社会貢献に参加している実感を得やすい仕組み作りにも、工夫されていました。
ちなみに優勝した拠点のチームは、平均2万歩(/日)も歩いていたとか。実に日本人の平均歩数の2倍以上。
拠点内のチームワーク、エンゲージメントの強さがうかがえます。

「社員のエンゲージメントや働き方改革、健康意識の改善にもつながり、参加者も多く、非常に好評なイベントとなりました」(村松さん)

 終了後もスニーカー通勤が増え、健康を意識する社員が増えた

三菱UFJ銀行の村松俊彦さんと山川真里奈さん

三菱UFJ銀行では、お客様との信頼関係を大切にし、身なりやマナーに気を使う銀行員という職種柄、これまでスニーカーを履くことは推奨されていませんでしたが、この活動で初めて「スニーカー通勤」が推奨されました。
その結果、通勤時はスニーカーに履き替える従業員が増え、気軽に健康を意識できる機会が増えたという嬉しい効果も見られたようです。

「スニーカー通勤を続けている人はもちろん、普段から1つ手前の駅で降りてみようとか、銀行内でもなるべく階段を使うなど、健康への意識が従業員の中に芽生えてきました。
私たちはCSRという視点から今回このようなイベントを企画しましたが、結果的に健康経営という課題解決にもつながったと感じています」(村松さん)

ご自身も「ムーヴバンド」を付けて1日1万歩を意識して歩いたことで、体も少し軽く感じられるようになったそうです。

金融業界のリーディングカンパニーとして、社会課題の解決に貢献したい

社会課題の解決に積極的に取り組むことは、金融業界をリードする企業であり続ける三菱UFJ銀行の使命であると語る村松さん。

今年(2019年)の『MUFG Gives Back』では、国内のウォーキングイベントの参加率をさらに増やしたいと考えています
そして、国内だけでなく海外の拠点も含めて、グローバルに同じ活動ができないかとも考えています。
世界中で取り組むことは、グローバルでのエンゲージメントをより強固なものにしていけるはずです。
さらに、三菱UFJフィナンシャル・グループ全体の取り組みとして、グループ各社にも広げていけたらいいですね」

また、三菱UFJ銀行が位置する丸の内では、昨今、皇居を中心にジョギングをする人も増えており、地域と共にある銀行として、地域の健康課題にも取り組んでいく可能性も模索しています。

「健康という面から、丸の内でマラソン大会のような健康イベントもできないかと考えています。
我々行員だけではなく、丸の内界隈の一般の方も参加できるような取り組みができたらいいですし、さらに三菱UFJ銀行がある全国各地にも展開できればもっといい。
リーディングカンパニーとして、常に何か新しいことをやっていく存在になりたいですね」

まとめ

社会課題の中で、「健康」が外せないキーワードになってきている今、同社の健康と社会貢献を結びつけたCSRの取り組みは、これからの企業のCSRの在り方を考える上でも、参考になる事例と言えるでしょう。