組織の活性化

2018/03/29

ビジネスコミュニケーション研修で従業員の基礎力を上げる!

研修やトレーニングを通じて従業員のコミュニケーションスキルを向上させることは、企業にとっても生産性や業績をアップさせるために重要な取り組みです。ビジネスにおいて求められるコミュニケーションスキルと、それを向上させる方法についてご紹介します。

コミュニケーションスキルが高いと仕事面で有利に働くというイメージは、多くの人が抱いていることでしょう。
実際に米ハーバード・ビジネス・スクールの調査結果では、コミュニケーション・トレーニングを受けた人はトレーニングを受けていない人よりも高い年収を得ているというデータが示されています。

研修やトレーニングを通じて従業員のコミュニケーションスキルを向上させることは、単に本人の問題だけではなく、企業にとっても生産性や業績をアップさせるために重要な取り組みであると考えられます。

ビジネスにおいて求められるコミュニケーションスキルとはどのような力なのか、また、それを向上させるためにはどのような方法があるのかについてご紹介していきます。

ビジネスコミュニケーションに必要な力とは

ビジネスコミュニケーションとは、文字通りビジネス上で必要となるコミュニケーションのことです。
説得力のある話し方やロジカル(論理的)なものの言い方、相手の意図を読み取る力などは、仕事を円滑に進めるために大切なコミュニケーションスキルの代表的なものといえるでしょう。

一般に、ビジネスコミュニケーションに必要とされる基礎的な力は次の3つであるといわれています。

① 傾聴力:相手の話をしっかりと聞く(聴く)ことができる力
② 質問力:相手の気持ちを汲み取って質問することができる力
③ 伝達力:伝えたい内容を的確に伝えることができる力


この3つの力を高めることがコミュニケーションスキルの向上につながります。

コミュニケーションスキルが向上することのメリット

ハーバード・ビジネス・スクールの卒業生を数年間にわたって追跡調査した結果、コミュニケーション・トレーニングを受けていた卒業生のグループは、トレーニングを受けていなかったグループに比べて年収が約1.85倍高かったというデータが示されています。
(Jonathan Robinson 2000. Shortcuts to Success: The Absolute Best Ways to Master Your Money, Time, Health, and Relationships.)

これはひとつのデータに過ぎませんが、コミュニケーションスキルの向上は従業員一人ひとりの可能性を引き上げるだけでなく、ひいては企業の業績そのもののアップにもつながる大切な要素であるといえるでしょう。

ビジネスコミュニケーションスキルが向上することによるメリットには、次のような側面があると考えられます。

社内の業務効率向上のメリット

第一に、社内において従業員同士のコミュニケーションが円滑になると、日常業務での意思疎通や連携がしやすくなります。

具体的には、仕事の基本となる報告・連絡・相談、いわゆる「報連相」がスムーズになり、質が向上します。
報連相がスムーズに行われるとチームワークが良くなり、各人の仕事に対するモチベーションもアップします。

このような環境下では、正確な意思疎通に要する時間やリソースの投入などのいわゆるコミュニケーションコストがかからなくなるため、生産性が向上します。
また、コミュニケーションのミスによる損失も少なくなるため、仕事のアウトプットの質が高くなり、結果として企業の業績向上にもつながると考えられます。

顧客や取引先との関係性に関するメリット

もうひとつの重要な側面は、顧客や外部の取引先との関係性が良くなるということです。

客先でのプレゼンテーション、取引先との価格交渉、外部とのメールのやり取りなど、さまざまな場面でそれぞれ異なるコミュニケーションスキルが求められています。
顧客から新たな仕事を受注したり、取引先との間でより有利な条件で交渉を進めたりするためにも、ビジネスコミュニケーションスキルを高めることが重要となります。

コミュニケーションツールに応用できるメリット

現代のビジネスにおいてコミュニケーションスキルが求められるシーンは、対面によるコミュニケーションの場に限りません。

従来の電話やメールでのやり取りに加え、社内のイントラネットやグループウェア、社内SNSや社内ブログの利用が広がり、ビジネスチャットツールの導入も増えつつあります。
これらのツールは社内外のリアルなコミュニケーションを補完し、効率化する手段として導入されているという側面が大きく、コミュニケーションスキルの向上とは直接関係がないようにも思われます。

しかし、文字のみによる比較的簡潔なコミュニケーションにおいても、論理的な思考や相手の意図を読み取る力など、ビジネスコミュニケーションのスキルが役立ちます。

不用意な「炎上」などで生産性を落とさないためにも、今後さまざまな面でより一層コミュニケーションスキルの底上げが求められるでしょう。

従業員のスキルアップのために企業ができること

検定を受けてもらう

企業において従業員一人ひとりのコミュニケーションスキルをアップさせるには、まず外部機関が実施する検定テストなどを通じて現状のコミュニケーションスキルを判定してもらい、その結果に応じてスキルアップのための研修を受けるという方法があります。

コミュニケーションスキルの中でもビジネスに特化した診断を受けられるサービスとして、次のようなものがあります。

ビジネス・コミュニケーション・スキル診断(BCSA)
※BCSA=Business Communication Skill Assessment

ビジネス上のコミュニケーション・スキルを具体的に定義・明確化し、そのスキルをどの程度活用できているかという度合を診断するものです。
BCSAでは客観的かつ簡潔に分かりやすく、スキルに対する気づきや強み・弱みを把握するため、独自の視点からビジネスコミュニケーションのスキルを理論性・共感性・信頼性という3つの要素に分け、それぞれのスキルについて診断します。

これら3要素は、
理論性 = 経験によって高められるもの
共感性・信頼性 = コミュニケーションのベースとなるもの

と位置づけられています。

理論性(Persuasion)とは

相手に「なるほど」と納得してもらえるストーリーを作るスキルです。
相手にとってのメリットに合わせてストーリーを作り(Plan)、実際に相手とやり取りしてみて(Do)、どのように評価されたかを感じ取り(Check)、今後の改善につなげる(Act)という、小さなPDCAを積み上げることで、高まります。

そのためには、「傾聴力」、「質問力」、「伝達力」が必要となるので、ビジネスコミュニケーションのスキルを診断することができるのです。

たとえば、コールセンターで問い合わせを受けた場合、過去の同じような事例への対応を調べて結論を導き出し(Plan)、用意した回答をご案内します(Do)。
電話が終わった後に、お客様の反応から足りなかった点や良かった点を整理し(Check)、今後の対応に生かします(Act)。
こうすることで、次に問い合わせを受けた際に、より理論性の高い回答ができます。

共感性(Empathy)とは

「この人は自分の話を理解してくれている」と相手が感じるような情報を発信し、また自らが感じ取るスキルです。

共感性がある人は、相手の状況を判断しながら、あらかじめ組み立てたストーリーを調整し、相手との心理的距離を縮めたり不安を取り除いたりします。

たとえば、「急いでいる」「困っている」など、相手の心理的状況に配慮した言葉をかけたり、ときには和やかな雰囲気をつくるためにユーモアを交えて話を進めたりします。

ここでも、「傾聴力」、「質問力」、「伝達力」が必要となるので、ビジネスコミュニケーションのスキルを診断することができるのです。

信頼性(Reliability)とは

相手から「話を聞いてみよう」と思ってもらえるように、コミュニケーションのさまざまな場面において相手の印象を左右する要因を理解し、普段から心がけるスキルです。

相手に対する言葉遣い、表情、話し方、身だしなみ、必要な知識や情報の準備などを意識することが、重要です。

たとえば、いくら内容の良い企画書を準備したとしても、暗い表情でぼそぼそとした口調で説明されるようなプレゼンテーションでは、相手の信頼が得られません。

ビジネス・コミュニケーション・スキル診断(BCSA)は、必要なインターネット環境が整っていればどこでも受けることができます。

スキル診断結果の画面では、正答率やS~Dまでの5段階評価、総括などの項目を見ることができ、それぞれのスキルにおける自分自身のコミュニケーションの強い部分や弱い部分がレーダーチャートで視覚的にわかりやすく表示されます。

診断によって自分自身の強みや弱みを知ることができれば、より効果的なトレーニングにつなげることができます。

参考リンク:Business Communication Skill Assessment

研修を受けてもらう

従業員に研修やトレーニングを受けてもらう際には、先にご紹介したような検定や診断を受け、あらかじめ各自の課題(何ができていないか)を明確にすることで、より効果的なスキルアップが可能となります。

また、座学で学ぶだけでなく、ロールプレイなどを通して実際に体験できるようにすることも重要です。
研修やトレーニングを受けた後は、身につけたスキルをビジネスシーンで実践できるような機会を設けるとよいでしょう。

専門家にセミナーを依頼する

研修やトレーニングの実施にあたり、社内だけで対応できない場合は、コミュニケーションスキルの検定や診断と同様に、外部機関が提供するサービスや専門講師によるセミナーなどを活用するとよいでしょう。

講義による座学だけでなく、ロールプレイや演習、グループワークなどを組み合わせたさまざまなトレーニング・プログラムを利用することができます。

企業で行われている研修の例

コミュニケーションスキルの向上を目的として企業で研修やトレーニングを取り入れる場合、伸ばしたいスキルの種類によってその内容は異なります。
冒頭でご紹介した「傾聴力」「質問力」「伝達力」のなかでも、傾聴力はトレーニングによって高められる部分が大きいといわれています。

傾聴力アップのためのトレーニングでは、次のような技法を学びます。

・ペーシング:相手の話すペースに合わせて話す
・ミラーリング:鏡に映すように相手と同じ仕草をしたり、声の大きさやトーンを近づける
・バックトラッキング:オウム返しのように、相手の発した言葉をそのまま返して相槌を打つ


これらのトレーニングは社内の同僚同士、あるいは家族や友人に協力してもらい、繰り返し練習することが大切です。
傾聴力をアップさせ、相手が何を話したいと思っているかを感じ取ることで、よりよい質問ができる質問力アップにつながります。

ただし、質問力を向上させるには他にも押さえておくべきポイントがあります。

よい質問をするためには、事前の準備が重要です。
誰に対して、どのような状況で、どのような質問が可能か、逆にどのような質問をすべきでないか、状況ごとにできるだけ多くの質問を考え、あらかじめ用意しておくことを心がけましょう。
また、自分がふだん無意識に行なっていることについて、なぜそうしようと思ったのか自己分析して理由を洗い出すことも、質問の幅を広げるうえで大いに役立ちます。

自分に対して効果的な質問ができると、相手に対しても効果的な質問ができるようになります。
逆に自分への問いかけに対して画一的な返答やネガティブなアウトプットをしてしまうようであれば、相手への質問もうまくいかなくなってしまいます。
どうすれば「自分への問い」が、問題解決につながる効果的なアウトプットを引き出す質問になるか、繰り返し考えてみましょう。

こうしたトレーニングを通じて、よりよい質問へとブラッシュアップする力や、柔軟な思考を身につけることができ、その結果、自分自身の問題解決力を向上させることにもつながります。

伝達力アップのためのトレーニングでは、 情報の話し手と受け手では意識が違うことを理解させるとともに、論理的思考(ロジカル・シンキング)を身につけ、正しい順序で情報を伝えるための演習などを行います。
具体例としては、専門用語や難しい言葉を一般的な言葉に置き換えるための平易な言い回しの引き出しを増やし、誰にでも伝わるような話し方を工夫します。
このトレーニングは「中学生でもわかるように話す」ことから「中学生トレーニング」とも呼ばれています。
また、声のトーンや滑舌、言葉遣いなどの要素に気を配ることも重要です。
簡潔にわかりやすく話せるようになり、的確に意思を伝達できるようになることで、仕事の能率アップにもつながります。

コミュニケーションスキルの課題を把握し、効果的な研修・トレーニングを!

ビジネスシーンで必要とされるコミュニケーションスキルにはさまざまな要素があるため、画一的な研修を一律に実施するだけでは十分なスキルアップは望めないでしょう。

まずは従業員一人ひとりのコミュニケーションスキルを診断したうえで、それぞれの課題に合わせて足りない部分を伸ばすことのできる研修やトレーニングを導入することで、より効果的なスキルアップが可能となります。

スムーズな社内コミュニケーションで業務効率化と生産性アップを実現し、顧客や取引先との良好な関係を構築するために、会社として従業員のコミュニケーションスキルアップに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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編集部

ヘルスケア通信の編集部

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