健康経営

2018/02/23

【生産性向上の事例】働き方改革と業務効率化を同時に実現させるには

現在、日本の企業では生産性の向上が強く求められています。ここでは、企業における生産性向上の必要性や目指すべき姿をはじめ、業務改善のための組織としての取り組み方や具体的な事例をご紹介していきます。生産性向上のために役立つツールやセミナーも、ぜひご参考ください。

現代、多くの企業の目指している生産性向上を実現させるための方法についてまとめています。 これまでとは異なる働き方を取り入れて業務効率化を図る働き方改革や、先端の業務支援ツールを導入して生産性を向上させる方法などについて、実際の具体例を交えてご紹介します。

生産性が高いってどういうこと?

まず、そもそも企業にとって「生産性が高い」とはどういう状態のことなのか考えてみましょう。

短時間で成果創出ができる

求められる成果をより少ない時間で得ることや、限られた時間で最大限の成果をあげることができれば、生産性が高いと言えるでしょう。
また、短期間のうちに一定以上の品質でアウトプットすることは、仕事の完了期日が遅延するリスクを減らすことにもつながります。

無駄な作業がない

無駄な時間や余計な手間をかけずに質の高い内容のアウトプットが出せることや、作業工程が最適化されており、生産時における無駄が一切発生していない状態は理想です。

費用対効果が高い

少ないインプットで大きなアウトプットを生むこと、すなわち、少ない投資で最大限の成果が創出できるかどうかも生産性の高さの指標です。費用対効果が高ければ、会社の業績向上や成長促進にもコミットすることが可能となります。

生産性向上が現在の日本や企業に必要な理由

現在の日本の実態

我が国では今もなお残業時間が多いことが大きな問題となっており、過労死などの社会的問題が解決されない状態が続いています。
また、労働時間に対する国民生産性という点においても、残念ながら日本は先進国の中でも低い水準にとどまっています。

企業の実態

労働現場で長い残業時間を費やしながら質の低い仕事が続くことは企業の業績悪化にも影響しており、また企業の福利厚生が進まないことからうつ病などを発症してしまう人や離職者が増加しています。
このように企業における労働環境の整備が社会問題化している現状では、労働者の健康状態を良好に保つことができなければ、継続的に質の高いアウトプットを期待することは不可能となっています。

企業の生産性向上と補助金

生産性向上のための改善に積極的に取り組む企業を支援するため、様々、国による助成金制度が整備されています。

IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が生産性向上のためにソフトウェアやサービスなどのITツールを導入する際、その経費の一部を補助する事業です。

申請ができるのは日本国内に本社・事業所を有する中小企業者等に限られますが、ここでいう「中小企業等」とは、中小企業等経営強化法第2条第1項に規定されている資本金・従業員規模のいずれか一方が規定の数値以下である場合(個人事業主を含む)のほか、企業組合・協業組合等の組合関連、医療法人・社会福祉法人・特定非営利活動法人(NPO)も含まれます。

補助の対象となる費目は、IT導入補助金のホームページに公開されているITツール(ソフトウエア、クラウド利用費など)の導入費に限られます。また、2018年の補助率は導入経費全体の1/2以内で、金額は15~50万円の範囲となります。

人事評価改善等助成金

人事評価制度と賃金制度を整備することによって生産性の向上や賃金アップ、離職率の低下を図る事業主を対象とする助成金です。助成金受給の要件は「制度整備助成」と「目標達成助成」の2つに大きく分かれます。

制度整備助成

人事評価制度の整備計画を策定して管轄の労働局から認定を受け、その整備計画に基づいて実際に整備・実施することが求められます。

目標達成助成

生産性の向上・賃金の増加・離職率の低下の3点について、それぞれ一定の要件を満たしていることが求められます。

両立支援等助成金

従業員の仕事と家庭生活の支援をするための取り組みを行った事業主等に対して、以下の4種類の助成金が支給されます。(※平成29年度時点) 出生時両立支援コース 介護離職防止支援コース 育児休業等支援コース 再雇用者評価処遇コース

人材開発支援助成金(旧キャリア形成促進助成金)

「人材開発支援助成金」は、職業訓練などを実施する企業や事業主に対し、訓練経費や訓練中の賃金を助成し、労働者のキャリア形成を効果的に促進する制度です。

生産性を向上させる方法

生産性を向上させるための具体的な方法として、次のような施策が効果的です。

業務改善

時間短縮の工夫やスキルアップなど作業上のテクニックに関するものとしては、パソコン作業におけるショートカットキーの活用やブラインドタッチによる作業効率向上が可能です。
また、作業の進め方や段取りに関しては、負荷が大きいタスクについて前もって相談・共有したり、一日のタスクスケジュールを書き出したりすることで仕事の「見える化」を図るとともに、作業環境の整理整頓によって動線の無駄やミスを減らすことも大切です。

タイムマネジメント

時間管理をより厳密に行うことで業務時間内の無駄な時間を削減することができれば、重要度の高いタスクや遅延しているタスクに時間を回すことができ、より質の高いアウトプットを得ることが期待できます。
また、タスクに優先順位をつけることで完了期日遅延のリスクを減らすことにもつながります。

モチベーションアップ

従業員の仕事に対するモチベーションを高めることは、企業全体の生産性を高めることに直結します。休憩を適切に取ることはモチベーションアップに有効です。
業務時間中とはいえ、どんな人も集中力を持続させるには限界があります。休憩をとって心身をリフレッシュすることは、業務の継続にメリハリをつけ、仕事に対する従業員のモチベーションを回復することにつながります。
従業員のやる気を引き出しパフォーマンスの質を維持することで、生産性の向上が期待できます。

生産性を向上させるために組織に必要な3つのルール

企業が生産性の向上に取り組むうえで、押さえるべきポイント3つをご紹介します。

業員の行動を理解し把握する

企業が同じ設備環境下でいかに生産性を上げられるかは、それぞれの従業員の業務のパフォーマンスにかかっています。組織内の課題を見出し、それを解決するためには、上司が部下の行動を十分に把握して、業務のパフォーマンスにどのような影響を与えているかを知ることが必要です。

組織内での連携を仕組み化する

組織において部門間の連携がいかにスムーズにできるかは重要なポイントです。
部門を超えての連携というと、ミーティングや報告が増加して業務が煩雑になるように思われるかもしれません。 しかし、事前によく検討してルールを決め、組織間の連携の仕組みを確立しておくことによって、業務フローの中で連携不足による部門間の認識の相違(ミスリーディング)を極力なくし、同時にミーティングや報告の数も最小限に減らすことができます。

協働の要を見つけ、権限の幅を増加させる

部門間の協働をすすめるうえで需要な役割を担うキーパーソンは、与えられた権限を組織全体の目標を意識しながら行使する必要があります。これには高い能力が求められます。

協働のプロジェクトの成果が、必ず各個人にフィードバックされるような一定のルールを作って、自分の行動がどのような結果につながったのかを社員一人ひとりに認識してもらうことが重要です。

また、複数の戦略目標に取り組むことで、何かを優先すれば別の何かを後回しにせざるを得ないといったトレードオフに配慮した判断も必要とされるため、キーパーソンを軸としながら、社員間相互の「助け合いの精神」につながるような仕組みを作り上げることが求められます。

生産性向上のための具体的な施策事例

事例1 定例会議の廃止

会議は、習慣や惰性で実施するのではなく、必要な時に柔軟なメンバー構成で会議を行うことで、よりタイムリーでフレキシブルな問題解決が可能になります。とくに目的がなくても慣習として定例会議を開催している企業では、多くの時間が会議にとられていると言えます。例えば、従業員20人の企業が週に2回行っている1時間の定例会議を廃止した場合、年間で約2000時間を捻出することができます。この時間をカットすることで生産性が向上した事例もあります。会議は、習慣や惰性で実施するのではなく、必要な時に柔軟なメンバー構成で会議を行うことで、よりタイムリーでフレキシブルな問題解決が可能になります。

事例2 スキルマップの導入

スキルマップとは、従業員一人ひとりのスキルをまとめた表のことです。スキルマップを作成することによって業務に必要な能力を細かく分類して、従業員の業務能力のレベルを見える化することができます。ある企業では、各従業員のスキルを明確にして組織内のスキルの状況を把握することで、個人ごとに優先度の高い資格取得や技能研修を行っています。計画的な人材育成による業務改善につなげることができます。

事例3 リモートワーク環境の導入

リモートワークを導入した企業では、在宅で勤務することが可能になり、通勤による時間のロスや従業員のストレスが解消されるなどのメリットが生じます。社員がリモートワークを選べるようにした企業からは、作業環境を整えてどこでも働けるようにしたことで、従業員一人ひとりのプライベートが充実し、心身の健康や生産性の向上にもつながったという報告がされています。

ツールを用いた生産性向上の方法

生産性向上のために役立つツールについて、以下にその有用性をご紹介します。

プレゼンテーションツール

チームのプレゼンテーション能力を向上させるためには、最適なプレゼンテーションのツールを選ぶことも重要です。例えば、SwayはMicrosoftアカウントを持っていると無料で使用できるプレゼンテーションツールです。写真やビデオなどのマルチメディアからドロップして追加するだけの簡単操作で効率よくスライドを作成できます。さまざまなデバイスから編集・閲覧が可能なので、時間と場所を選ばず利用でき、隙間時間の生産性向上が図れます。

コミュニケーションツール

ビジネスシーンで利用できるコミュニケーションツールのひとつがチャットワークです。中にはチャットやビデオ通話、音声通話で業務に必要な連絡を取り合うことができ、必要なファイルの共有も迅速にできます。タスクの依頼や把握の利用で仕事の納期もらくらく管理でき、メールのように文面を確認する作業を削減することができます。

スケジュール調整ツール

全社を通じてスケジュール調整を行うことができるツールは、会議・面談の招集、不在時の連絡といった調整や連絡にかかる手間と時間を大幅に短縮でき、情報を共有することで行き違いを防げるなど、組織内の連携と生産向上において不可欠なものとなりつつあります。
グループウェア国内シェアNO.1のサイボウズは、スケジュールや掲示板、メール、ファイル管理など、組織内の情報共有を支援するツールを提供しています。共有のスケジューラ―にそれぞれが書き込みしてお互いの仕事を確認できるため、一目で主な業務やスケジュールを把握できます。出張時にもモバイル機能で利用できる使い勝手のよさがポイントです。

会議室マネジメントツール

会議室を事前に予約することで、バッティングによる生産性の低下を防ぐことが可能になります。会議室以外の設備管理やスケジュール調整ツールと一体になっているものが便利です。

リモートワークツール

出張の機会がある社員や、在宅ワークを導入している企業では必須のツールです。作業場所を限定しない機動力のある仕事が可能となります。
在宅で仕事をしていてもオフィスと同じ感覚で仕事ができるバーチャルオフィス機能は、リモートワークの生産性向上に役立ちます。ログインしているメンバーの顔を確認しながら仕事ができるためコミュニケーションがとりやすく、オフィスにいる感覚で働くことができます。掲示板機能やグループでの打合せや雑談もできるチャット機能により、情報の共有も可能になり、遠距離での情報共有を効率化します。

目標管理ツール

常に自身の目標を意識、管理することで、業務へのモチベーション向上が期待できます。また、評価面談時の材料として将来設計に役立てることができます。

タスク管理ツール

自分が抱えているタスクの状況を視覚的に把握できることで、進捗の確認や他者との連携によるタスクの管理がしやすくなり、生産性の向上につながることが期待できます。

健康管理ツール

従業員の健康増進は仕事へのモチベーションアップや生産性の向上をもたらし、健康経営につながります。
ドコモでは、楽しみながら従業員の生活リズムを整え、最高のパフォーマンスを引き出すサービス「リボーン・マジック」を提供しています。
時間栄養学をもとに「起きる時間」「寝る時間」「食べる時間」を従業員が自分でコントロールしてベストコンディションをつくることができます。

生産性向上に役立つセミナーの内容

ドコモ・イノベーションビレッジ

ドコモ・イノベーションビレッジでは、革新的な技術やサービスを持つベンチャー企業とドコモおよびNTTグループ企業がパートナーシップを築き、イノベーションを創出するプログラムを提供しており、下記のようなセミナーを開催しています。

・「テクノロジーと新しい働き方が出会うところ」〜はたらき方を変えるためのツール/メソッド/仕組みを学ぶ〜
・元・googleピョートル氏講演&ワークショップ「働き方改革を”業務の効率化” ”生産性の向上”の視点で考え、実践する」

生産性向上セミナーを探す

このほか、企業の要望にマッチしたセミナーを探すことができる、以下のようなサイトがあります。
http://www.funaisoken.co.jp/seminar/index.html

生産性の向上を実現するには、有能なリーダーを起用し、従業員レベルの業務フローを見直して改善するとともに、部門間の連携の仕組みを作るといった取り組みによって業務の効率化をはかることが基本です。
一方で、労働環境を整え従業員の心身の健康を推進することも、モチベーションアップによる継続的なパフォーマンスの向上につながります。

企業側で設備を整え、有効なツールやシステムを導入することも重要なポイントとなりますが、こうした取り組みを推進する企業に対しては費用面での公的な支援制度も用意されています。
サポート企業のセミナーなどを活用して、自社に最適なツールや仕組みを探してみてはいかがでしょうか。

▼健康経営に関する資料を無料で公開中▼

編集部

ヘルスケア通信の編集部

健康経営などの人事・総務の方に役立つ情報を発信中

※本記事の無断転載及び複製等の行為は禁止しております。
※本コラムに記載されている一切の情報は、その効能効果、安全性、適切性、有用性、完全性、特定目的適合性、最新性、正確性を有することを保証するものではありません。詳細については、「サイトご利用にあたって」免責事項をご確認ください。